『ミス・マープル 復讐の女神』:マープルの鉄槌から真実は逃れられない @DVD

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デイヴィッド・スーシェによる「名探偵ポワロ」シリーズは全編観たのでは、同じアガサ・クリスティが生み出したもうひとりの名探偵「ミス・マープル」シリーズに挑戦。
とはいうものの、テレビシリーズでも、ミス・マープルはジョーン・ヒクソン、ジェラルディン・マキューアン、ジュリア・マッケンジーと3人の俳優が演じています。
その他に単発でヘレン・ヘイズも『カリブ海殺人事件』『魔術の殺人』と演じているが、こちらはなかなか観ることができません。
ということで、クリスティもお墨付きを与えたジョーン・ヒクソン版を順に鑑賞しようと思います。
日本版DVDのリリース順に、1.『復讐の女神』をチョイスしました。

が、原作の執筆順では『牧師館の殺人』『書斎の死体』・・・ときて、『復讐の女神』は長編12編中の11番目。
ジョーン・ヒクソン版の制作順では、『書斎の死体』『ポケットにライ麦を』『予告殺人』『牧師館の殺人』につづく5作品目。
むむむ、これはどういう順番かしらん? 日本初放映のNHKでの放送順なのか・・・

さらに、クリスティに詳しい妻の話では、『カリブ海の秘密』に登場した人物が事件調査のきっかけをつくっているという。
たしかに原作では『カリブ海の秘密』→『復讐の女神』の順に執筆されているが、ヒクソン版のテレビシリーズの制作順序は逆。
うーむ、ヘンなところにこだわってしまう性格としては、こういうところが気になってしまう。

とはいえ、もうチョイスしたのだから、仕方がない! と観始めたら、「あ、以前、観たやつ」。
観た直後にレビューアップしていなかったので失念していた上に、内容はまるで憶えていない。

そんなこんなで、新たな気持ちで鑑賞スタート。

英国の田舎町に暮らすミス・マープル(ジョーン・ヒクソン)。
ある日、先ごろ他界した旧知の富豪ラフィールから、手配したバスツアーに参加してほしい、そしてそこで遭遇するであろう事件の真相を暴いてほしい旨の遺言を受け取る。
甥のライオネル(ピーター・ティルバリー)とバスツアーに参加するが、遭遇した事件はラフィールの息子マイケル(ブルース・ペイン)が過去に犯したとされる殺人事件だった・・・

といった内容で、1時間枠×2回の長さ。
ですが、前半は、ゆったりムードで、あまり事件らしい事件も起こらず、前半最後に殺人事件(ただし、この時点では被害者は死んでいない)が発生する程度。

1986年の制作だからのんびりムードなのか、丁寧にドラマ化したので、こうなのかは不明だけれど、現在ならば、もっとテキパキと進むだろうなぁと感じました。

事件のトリック的には、ありきたりな「すり替わり」トリックなのだけれど、事件の様子を一切見せないあたりは、いま観ると奥ゆかしくて悪くありません。

一応、評価すると、この作品をシリーズの標準として★★★(3つ)としておきます。

なお、タイトルの「復讐の女神」(NEMESIS)は、マープルのこと。
真実がどうであれ、正義の鉄槌を持って真実を暴く女性の神、という意味。
やや強面のミス・マープル=ジョーン・ヒクソンに似つかわしいです。

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この記事へのコメント

ぷ~太郎
2020年07月28日 18:06
この作品はマープルの中で一番好きな作品です。本で読むと、何もないところから徐々に事件が浮かび上がるので、マープル同様、訳の分からないところから手探りで事件を探っていく感がすごくいいです。しかし、映像で見ると場合、その手探り感を出すのが難しいですね。ヒクソン版はまずまずですが、マキューアン版はまるでダメだったように記憶しています。
りゃんひさ
2020年07月28日 22:43
>ぷ~太郎さん

マキューアン版もあるのですね。気になったので調べてみると、ニコラス・ウィンディング・レフン監督、出演にリチャード・E・グラント、ダン・スティーヴンス、ルース・ウィルソンと名の通った俳優がキャスティングされており、興味が出ました!