『ナイル殺人事件』:犯人はわかっていても、また観ちゃうんだな @DVD
好きな作家のひとり、アガサ・クリスティ。その映画化作品は、何年かに一度繰り返して観たくなるものがあります。
今回は『ナイル殺人事件』。
1978年製作、ジョン・ギラーミン監督のオールスターキャスト作品です。
さて、映画。
親から最近莫大な遺産を相続したリネット(ロイス・チャイルズ)のもとに、親友ジャッキー(ミア・ファロー)が訪れる。
要件は、失業中の婚約者サイモン(サイモン・マッコーキンデール)に仕事を与えてほしい、というもの。
ジャッキーによってリネットと引き合わされたサイモン、こともあろうかふたりは互いに一目惚れをし、スピード結婚と相成った。
エジプト、ナイルと新婚旅行をするふたりの陰に、つきまとうはジャッキー。
そんな中、ナイル下りの豪華外輪船に乗り合わせたのはリネットに恨みを持つ人々。
ある夜、リネットが何者かによって殺害されるが、最も怪しいジャッキーとサイモンは直前に口論となり、サイモンは左脚を銃で負傷、ショックで寝込んだジャッキーには常に看護のものが付いていた・・・
という話だが、事件が発生するのは映画中盤。
それまでは、エジプト・ナイル流域を巡るゴージャスな観光映画、登場するオールスターキャストを紹介とともに楽しむ、といった作り。
10年前に観た時、「この手の映画には、なかなかお目にかかれない」と記したが、現在でもその思いは変わらない。
そして、初公開時に観たメモには「なんという豪華なつくり。小説を読むようによくわかる」とあり、事件発生後、ポワロ(ピーター・ユスチノフ)の推理(関係者全員に犯行のチャンスがあったこと)を映像で示していきます。
この手法、いまとなってはお馴染みだけれど、オールスターキャストで演るのと、小物俳優で演るのとでは雲泥の差でしょう。
ケネス・ブラナー監督・主演でリメイク版がつくられ、公開を控えていますが、配役をみると、かなり小振り。
ちょっと心配です。
なお、クリスティのポワロもので、愛を中心においた作品では、この作品と『ホロー荘の殺人』が双璧です。
評価は★★★★(4つ)としておきます。
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2020年映画鑑賞記録
新作:2020年度作品: 47本
外国映画38本(うちDVDなど10本)
日本映画 9本(うちDVDなど 0本)
旧作:2020年以前の作品: 61本
外国映画37本(うち劇場鑑賞 2本)←カウントアップ
日本映画24本(うち劇場鑑賞 2本)
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この記事へのコメント
この作品は何度観ても面白いです。安定の面白さ。
ケネス・ブラナー監督版は、期待薄です。製作がディズニーなので、そのうちTDLに「ミステリー・ポワロ」みたいなアトラクションができるかも・・・