『バオバオ フツウの家族』:異色作なれど、時系列順に描いたほうがよかったのでは? @DVD
昨秋に単館系ロードショウされた台湾映画『バオバオ フツウの家族』、DVDで鑑賞しました。
2019年に同性婚の法制化が決定した台湾。
映画は、法制化が進められていた2018年が舞台です。
さて、映画。
ロンドンで暮らす、互いに子どもを持ちたいと願っている二組のカップル。
一方はレズビアンのジョアン(クー・ファンルー)とシンディ(エミー・レイズ)、もう一方はチャールズ(蔭山征彦)とティム(ツァイ・リーユン)のゲイ・カップル。
二組は協力して、シンディを産みの母として、人工授精による双子の妊娠計画を立て、男児はジョアンとシンディのカップルへ、女児はチャールズとティムカップルへ、と約束していた。
しかし、初めての妊娠であったことから、男児は流産。
残された女児の件の約束については、シンディは知らなかった・・・
といったハナシだけれども、過去と現在が交互に描かれる映画では、妊娠し、かなりお腹も目立つようになったシンディが故郷の台湾に戻るところから始まり、先に書いた経緯は徐々にわかるようになっています。
この構成、あまり成功したとは思えず、子どもが欲しいと願う二組のカップルの真意が伝わりづらいです。
時系列順に描いたほうが、二組のカップルの苦悩も伝わりやすかった、と思います。
また、残ったひとりの胎児をめぐる話は、唐突とも思えるような展開で片を付けているあたりも、映画を好意的に受け取れません。
ということで、異色作ですが、製作側の心底が少しファナティック(扇情的)な方に傾いている感じがして、残念でした。
評価は★★★(3つ)としておきます。
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2020年映画鑑賞記録
新作:2020年度作品: 52本
外国映画42本(うちDVDなど13本)
日本映画10本(うちDVDなど 0本)
旧作:2020年以前の作品: 64本
外国映画40本(うち劇場鑑賞 4本)←カウントアップ
日本映画24本(うち劇場鑑賞 2本)
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この記事へのコメント
同じく、残念であります。