『ザ・ゴーレム』:新解釈で見応えのあるユダヤ民俗ホラー @DVD

昨年秋の「シッチェス映画祭ファンタスティック・セレクション2019」で小規模ロードショウされた『ザ・ゴーレム』、DVDで鑑賞しました。 製作は珍しやイスラエル。ですが、セリフは全編英語です。 さて、映画。 17世紀、バルト海に近いリトアニアの地、ユダヤ人の一団がこの地に移ってきた。 彼らは人里離れた地を選んでいたが、最も…
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『ブレッドウィナー』:過酷なタリバン支配下のアフガニスタン @DVD

昨年秋にロードショウされたアニメ『ブレッドウィナー』、DVDで鑑賞しました。 アイルランド、カナダ、ルクセンブルクの合作ですが、舞台はタリバン支配下のアフガニスタン。 世界的ベストセラー児童文学『生きのびるために』が原作だそうですね。 さて、映画。 タリバン支配下のアフガニスタンの首都カブール。 そこに暮らす11歳の少…
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ミス・マープル『動く指』『予告殺人』『魔術の殺人』『ポケットにライ麦を』@DVD

1980年代半ば~90年代はじめに製作されたジョーン・ヒクソンによる「ミス・マープル」シリーズを順に観ていますが、今回は4本まとめてレビューです。 まずは『動く指』。 原作ではシリーズ3作目。ドラマ制作では10作目にあたります。 英国の田舎町リムストンに、差出人不明の怪文書が出回っていた。 文書の内容は、いずれも不道…
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『二百三高地』:勝ち戦を題材にしての堂々たる反戦映画 @劇場再上映

東映本社のビル1階及び地下の封切り劇場では、コロナ禍で封切り作品を延期している影響で、旧作のデジタル上映が行われています。 ひと月ほど前に、今村昌平監督の『楢山節考』に鑑賞しましたが、今回は『二百三高地』、1980年製作の3時間を超える大作です。 公開当時、コテコテの軍国主義映画との批判があったと記憶していますが・・・ さて、…
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『ナンシー』:人づきあいは苦手でも、愛してくれる誰かは欲しい @DVD

ことし年初に開催された「未体験ゾーンの映画たち2020」で上映された外国映画『ナンシー』、DVDで鑑賞しました。 レンタル店ではサスペンスの棚に分類されていましたが・・・ さて、映画。 パーキンソン病の母親と貧しいふたり暮らしのナンシー(アンドレア・ライズボロー)。 人づきあいは苦手なのだが、他人の関心は集めたいという思…
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『ダンサー そして私たちは踊った』:出口のない社会を背景に、遅れてやってきた青春の映画 @DVD

ことし2月にロードショウされた外国映画『ダンサー そして私たちは踊った』、DVDで鑑賞しました。 スウェーデン、ジョージア、フランスの合作映画で、米国アカデミー賞国際長編映画賞部門スウェーデン代表となった作品。 この3国の組み合わせ、どういう経緯だったのかしらん。 さて、映画。 ジョージアの首都トビリシにある国立舞踊団。…
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『mellow メロウ』:恋はまだまだ未熟で、思考停止する主人公 @DVD

『his』に続いて、同じく今泉力哉監督の『mellow メロウ』、DVDで鑑賞しました。 今回は、今泉監督自身によるオリジナル脚本。 さて、映画。 30代の男性・夏目(田中圭)がひとりで営む、町の小さな花屋mellow。 姉に頼まれて、時折、不登校気味の小学生の姪の面倒をみることがある。 夏目には行きつけの古いラーメン…
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『his』:丁寧な演出に惹かれる秀作 @DVD

ことし1月にロードショウされた『his』、DVDで鑑賞しました。 監督は『愛がなんだ』『アイネクライネナハトムジーク』の今泉力哉。 さて、映画。 岐阜県の田舎の村でひっそりと一人で暮らしている迅(宮沢氷魚)。 田舎へ来た理由は、ゲイであることを知られるのを恐れてのことだった。 ようやく田舎暮らしも馴染んできたころ、8年…
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『なぜ君は総理大臣になれないのか』:その答えは映画に映し出されているでしょう @ロードショウ

6月からロードショウがはじまったドキュメンタリー映画『なぜ君は総理大臣になれないのか』、劇場で鑑賞しました。 ドキュメンタリー映画には2種類あると個人的に思っているのですが、ひとつは「ひとを撮る」、もうひとつは「ことを撮る」です。 この映画は前者のタイプ。 さて、映画。 監督の大島新と、被写体の国会議員・小川淳也とは、大…
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『ダブル・サスペクツ』:警察の活動を通じて仏北部ルーベの街を描くデプレシャン監督作品 @DVD

先ごろレンタルリリースされたレア・セドゥが出演の劇場未公開サスペンス映画『ダブル・サスペクツ』、DVDで鑑賞しました。 サスペンス映画の棚に並んでいたのですが、監督はアルノー・デプレシャン。 デプレシャンがサスペンス映画を撮るのかしらん?と訝しいのですが・・・ さて、映画。 フランス北部、ベルギーとの国境にほど近い街ルー…
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『アイ・アム・ニューマン 新しい人生の見つけ方』:ミドルエイジ・クライシス男の陰鬱コメディ @DVD

コリン・ファース、エミリー・ブラント共演の劇場未公開作『アイ・アム・ニューマン 新しい人生の見つけ方』、DVDで鑑賞しました。 製作は2012年と少々古め。 さて、映画。 世界最大手の輸送サービス会社FedExの地域営業所のマネジャーを務めるウォレス・エイヴリー(コリン・ファース)。 息子がひとりいるが、妻とも別れての独…
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『幸福路のチー』:台湾映画の基底に流れる自己に対する「納得感」 @DVD

昨年11月にロードショウされた台湾製アニメ『幸福路のチー』、DVDで鑑賞しました。 台湾製のアニメは珍しく、個人的にはあまり記憶がない。 さて、映画。 台湾に生まれたチー(vc グイ・ルンメイ)、現在は結婚してアメリカで暮らしている。 生まれたのは1975年。 あまり裕福でない、といっても当時の台湾のどこにでもある町の…
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『ソウル・コンタクト』:「幻想と現実の判別がつかない巧みな演出」とは謳い文句だが @DVD

ことし1月にレンタルリリースされたロシア製ホラー『ソウル・コンタクト』、DVDで鑑賞しました。 謳い文句は「ミステリー×ホラー 2つのジャンルを融合させ・・・」とあり、これは好きなジャンル。 さて、映画。 幼い頃に両親を亡くした美少女カティア(アレクサンドラ・ボルティチ)。 彼女には霊が見え、霊からも彼女に話しかけてくる…
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『恐竜超伝説 劇場版ダーウィンが来た!』:テレビの拡大版。科学的根拠や類推部分があればよかったが @TV

ことし2月にロードショウされた『恐竜超伝説 劇場版ダーウィンが来た!』、テレビ放送で鑑賞しました。 テレビ放映の作品についてはレビューアップしないこともあるのですが、この作品は初見なので、忘れないようにという意味でのレビューです。 さて、映画。 最新研究で解明された恐竜たちの新たな姿を最新VFXでつくりあげた作品で、先にテ…
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『フィッシャーマンズ・ソング コーンウォールから愛を込めて』:美しい風景に、シンプルでパワフルな漁師たちの歌 @D…

ことし1月にロードショウされた『フィッシャーマンズ・ソング コーンウォールから愛を込めて』、DVDで鑑賞しました。 タイトルにもあるとおり、英国南西端のコーンウォールが舞台の実話に基づいた物語。 そういえば、『歌え!フィッシャーマン』というドキュメンタリー映画があったはず(未見)。 同じ題材かしらんと思ったが、あちらはノルウェ…
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『冬時間のパリ』:二組の夫婦の艶笑喜劇にかてて加えて・・・ @DVD

昨年末にロードショウされたオリヴィエ・アサイヤス監督最新作『冬時間のパリ』、DVDで鑑賞しました。 そういえばメイン館のBunkamuraル・シネマでは同じジュリエット・ビノシュ主演の『私の知らないわたしの素顔』をロードショウしていましたっけ。 さて、映画。 老舗出版社を立て直した一流編集者のアラン(ギヨーム・カネ)。 …
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『プレーム兄貴、王になる』:豪華な歌と踊りのスター映画 @DVD

ことし2月にロードショウされた『プレーム兄貴、王になる』、DVDで鑑賞しました。 前置きなしで、さて、映画。 お人好しで面倒見がよい、下町の貧乏役者プレーム兄貴(サルマーン・カーン)。 一方、とある王国では兄王子と弟王子による後継ぎ抗争中であったが、即位式を数日後に控えていた兄王子が、陰謀により崖から転落の大事故を負う。 …
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『ゾウズ・フー・キル 殺意の深層』:北欧ミステリの雰囲気がたっぷり @DVD

旧作の海外テレビドラマシリーズ、続いてのチャレンジは『ゾウズ・フー・キル 殺意の深層』。 2011年製作のデンマーク作品。 デンマーク作品というと、映画『特捜部Q』シリーズが有名、あちらはこれまでのところ全作品鑑賞しています。 さて、本作は・・・ ある日、森の中で女性の死体が発見される。 女性刑事カトリーネ・イェンセン…
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『心霊探偵 ホーンテッド』:なかなか面白そうなホラーミステリーだけれど @DVD

80年代のテレビドラマ『ミス・マープル』シリーズを観ていることはこれまでに書きましたが、レンタルする際に、別の旧作シリーズもチャレンジしようかということで、いくつか1枚目を借りて観ています。 さて、今回観たのは2002年に製作された『心霊探偵 ホーンテッド』シリーズ。 主演はテレビドラマ『LOST』で人気スターとなったマシュー・…
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『シービスト』:元祖スクリーミング・クイーンのバーバラ・スティール主演の珍作 @DVD

1966年製作のイギリス・イタリア合作のホラー映画『シービスト』、買い置きDVDで鑑賞しました。 ことしも夏に開催されることになった「夏のホラー秘宝まつり」、旧作ラインナップの多くはマリオ・バーヴァ監督作品が並びました。 バーヴァといえば(未見ですが)『血塗られた墓標』! 『血塗られた墓標』といえば、元祖スクリーミング・クイー…
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『ミス・マープル 書斎の死体』『牧師館の殺人』:原作シリーズでの初期2作品です @DVD

1980年代に製作されたジョーン・ヒクソン版の『ミス・マープル』シリーズ。 先に『復讐の女神』について書きましたが、今回は2本。 まずは『書斎の死体』。 ある朝、セント・メアリー・ミードに暮らす退役軍人のバントリー大佐夫妻屋敷の書斎に見知らぬの女性の死体が発見される。 バントリー夫人は、友人のミス・マープルに電話をか…
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『バオバオ フツウの家族』:異色作なれど、時系列順に描いたほうがよかったのでは? @DVD

昨秋に単館系ロードショウされた台湾映画『バオバオ フツウの家族』、DVDで鑑賞しました。 2019年に同性婚の法制化が決定した台湾。 映画は、法制化が進められていた2018年が舞台です。 さて、映画。 ロンドンで暮らす、互いに子どもを持ちたいと願っている二組のカップル。 一方はレズビアンのジョアン(クー・ファンルー)と…
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『ブラ!ブラ!ブラ! 胸いっぱいの愛を』:異色作なれど、途中から退屈しちゃったな @DVD

ことし1月に単館系ロードショウされた『ブラ!ブラ!ブラ! 胸いっぱいの愛を』、DVDで鑑賞しました。 監督は『ツバル』『ゲート・トゥ・ヘブン』『世界でいちばんのイチゴミルクのつくり方』のファイト・ヘルマー。 観るのは、これが初めて。 さて、映画。 カスピ海に面した国、アゼルバイジャン(たぶん)。 港と山内陸部を結ぶ鉄道…
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『海辺の映画館 キネマの玉手箱』:映画館の暗闇の中でなにを視るのか @ロードショウ

コロナ禍で公開が遅れていた大林宣彦監督の遺作『海辺の映画館 キネマの玉手箱』、ロードショウで鑑賞しました。 自宅での鑑賞が続いていたので、多くの作品は、わざわざ映画館で見なくてもいいのではないかしらん、と思うようになってきた今日この頃ですが、さすがにこの作品を見逃すわけにはまいりません。 ということで、さて、映画。 尾道唯…
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『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』:トリック、サスペンスのみならず、詩情も感じさせる一篇 @DVD

ことし1月にロードショウされた『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』、DVDで鑑賞しました。 「くにんの~」ではなく、「きゅうにんの~」と読みます。 予告編でも言っていました。 文章や図表などの印刷物を音声にして説明する「音訳家」にとっては難物タイトルです。 さて、映画。 フランス発の世界的ベストセラー『デダリュス』三…
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