『ラ・ヨローナ 彷徨う女』:グアテマラの現代史はうかがえるものの、かなりまだるっこしいホラー映画 @DVD

ラ・ヨローナ彷徨う女.jpg

昨年7月公開の『ラ・ヨローナ 彷徨う女』、DVDで鑑賞しました。
製作はグアテマラ。
日本の一般劇場で公開されるのは、かなり珍しいですね。
さて、映画。

グアテマラ軍事政権による大虐殺から30年経った現在。
当時将軍だったエンリケ(フリオ・ディアス)は、虐殺を指揮した主犯として裁判にかけられるが、証拠不十分として無罪となる。
しかし、国民感情は収まらず、エンリケが家族と共に暮らす屋敷の周りにデモ隊となって押しかけてくる。
そんな中、エンリケは夜中にすすり泣くような声が聞こえるようになり、かつての事件を思い出してか、発砲騒ぎを起こしてしまう。
雇い人たちはグアテマラ・ネイティヴのひとりを残して暇乞いをし、邸内は深閑とする。
そのような事態が続いた後、残った雇い人の伝手、で若く美しいメイドのアルマ(マリア・メルセデス・コロイ)がやってくるが・・・

といった物語で、書き記したあたりで映画は中盤です。

中米グアテマラ製作の映画を観るのは、たぶん初めて。
どのような歴史がある国かもあまり知らないのですが、「ラ・ヨローナ」という怪談噺はスペイン語圏では語り継がれているようです。

語り継がれる物語には、それなりに普遍性があり、この映画でも、ホラー映画としては古いタイプに属します。
この古さは、映画として誹るところではなく、いわゆるお国柄的を感じさせる映画となっており、その意味で共感できると思います。

簡単にいうと、ビックリ的脅かしや、なるほど的な謎解き要素は皆無なのですが、「ひとの行った行為により、犠牲となったものの恨み・怨みは恐ろしい」といったものです。

物語の帰結としては、大虐殺の将軍の因果応報物語、といえばそうなので、それほど面白いわけではありませんが、「なるほど」「そうなるよね」的な納得・得心は高いと思います。

ただし、映画としては全体にまだるっこく、軍事政権下の政情は言葉で語られるのみ、大虐殺の様子も「ラ・ヨローナ」に関連した数シーンなので、少々安手のプロダクションかなぁ、とも感じました。

評価は★★★(3つ)としておきます。

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2021年映画鑑賞記録

新作:2021年度作品: 3本
 外国映画 3本(うちDVDなど 0本)
 日本映画 0本(うちDVDなど 0本)

旧作:2021年以前の作品:11本
 外国映画 8本(うち劇場鑑賞 1本)←カウントアップ
 日本映画 3本(うち劇場鑑賞 0本)
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この記事へのコメント

2021年02月01日 18:51
こんにちは。
私にとってこの作品は、正統派な「ホラー」とは言い難かったかな…
情念や怨念を主にした話だし、元となった伝説もホラー寄りなのですけれど、独裁政権こそ「ホラー」なのだと思いました。
りゃんひさ
2021年02月01日 22:10
>ここなつさん

たしかに、独裁政権こそがホラーかもしれませんね。