『甘いお酒でうがい』:地上5センチの川嶋さん @DVD

甘いお酒で.jpg

緊急事態宣言下GWのDVD鑑賞、続いては『甘いお酒でうがい』。
これも昨年9月公開でした。
監督は『勝手にふるえてろ』『もぎりさん』の大九明子
さて、映画。

出版関係のとある会社で派遣社員として働く川嶋さん(松雪泰子)。
もうすぐ50歳になろうかという独身女性。
日々の楽しみは、毎日のちょっとした出来事を日記に残すこと。
自転車が撤去されて寂しかったこと、スキップが出来るかどうか試したこと、踏切の向こう側には何があるのかと思ったことなど。
そんなある日、同僚の若い女性社員・若林ちゃん(黒木華)と仲良くなり、さらに彼女の大学時代の後輩で、同じ会社の別の部署で働く岡本くん(清水尋也)と知り合ったことで、ひとりぽっちだと感じていた生活にちょっとした変化が現れる・・・

といった物語で、元ネタは男性コンビのお笑い芸人が舞台で演じるネタだそうで、ひとりが川嶋さんに扮しているらしい(「・・・らしい」と書いたのは、実際にみたことがないからだからだが)。
ふーん、バカリズムの『架空OL日記』みたいだが、どっちが先かは知らないし、問題でもない。

この映画では大九明子監督のセンスが冴えている。
足元、手元のアップ、街のインサート、松雪泰子演じる川嶋さんの独特な横顔のフォルムの捉え方とか、普通、もうすぐ50歳になろうかという女性がこんなにもふわふわしているのものかしらん、と思いながらも、もしかしたら、いるかもしれないなぁ、と思わせる独特の雰囲気。

そういって思い出したのは、カトリーヌ・フロ主演『地上5センチの恋心』。
本作の川嶋さんは、まさに地上5センチほど浮いている感じ。
でも、さっきも書いたように、「こんな女性もいるかもしれない」と思わせるのは、松雪泰子の存在感と演出のセンスだろう。

ま、こういう浮世離れした恋物語はだいたい「妄想」というのが相場なのだけれど、おっとビックリ、ハッピーエンド。
それも女ふたりに男ひとりという関係で。
ジャンルはちがうがフランス映画『冒険者たち』の関係の裏返しみたいに思えました。

大九監督作品では、片桐はいり主演の短編連作『もぎりさん』の延長線上にあるかもしれません。

この映画、結構好きです。

評価は★★★☆(3つ半)としておきます。

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2021年映画鑑賞記録

新作:2021年度作品:12本
 外国映画 6本(うちDVDなど 0本)
 日本映画 6本(うちDVDなど 0本)

旧作:2021年以前の作品:39本
 外国映画28本(うち劇場鑑賞 1本)
 日本映画11本(うち劇場鑑賞 2本)←カウントアップ
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この記事へのコメント

ぷ~太郎
2021年05月10日 15:36
まさしく地上5㎝浮いてますよね、川嶋さん。「架空OL日記」もそうだったんですが、実際にいそうでいなさそうで、でもやっぱりいそうな人物です。同性から見ても、実に絶妙なバランスの存在感なんですよね。松雪泰子の演技力も相まって、ラストのハッピーエンド(一応は)もあまり違和感なく受け入れることができました。
りゃんひさ
2021年05月13日 00:25
>ぷ~太郎さん

>同性から見ても、実に絶妙なバランスの存在感
なるほど、そこいらあたりが大九監督らしさでしょうね。