『シリアにて』:『ガザの美容室』と同工異曲 @DVD

シリアにて.jpg

昨年8月に公開された『シリアにて』、DVDで鑑賞しました。
製作はベルギー・フランス・レバノンの合作です。
さて、映画。

アサド政権、反体制派、さらにISの対立がシリアの首都ダマスカス。
舅と娘・息子とともに、市内の戦闘に参加した夫の帰りを待つ妻オーム(ヒアム・アッバス)。
彼らが暮らすアパートメントの一室には、他に家政婦、乳飲み子を抱えた若い夫婦がいる。
若い夫婦は同じアパートメントの5階で暮らしていたのだが、爆撃を受けて住めなくなってしまったのだ。
その日の朝、若夫婦の夫は、協力者にを得て隣国レバノンの首都ベイルートへの脱出ルートを得た。
連絡のためにアパートメントを出た彼は、建物前の駐車場で狙撃されてしまう。
家政婦はそれを目撃し、女主人のオームに伝えるが、いまは危険だから夜まで待つしかない、とオームは、誰に告げることもせず黙ってやり過ごす決断をする・・・

といったところからはじまる物語で、シリアが置かれている状況などはあまり説明はなされず、彼女たち一家が暮らすアパートメントの一室の中での緊迫した物語が展開します。

ヒアム・アッバスが主演していることもあり、2018年に公開された『ガザの美容室』(製作は2015年)を思い出しますが、戦火の中のせまい一室での一日を描くという意味で、ほぼ同工異曲、ほぼ同じよう。

若干異なるのは、安全を求めて立てこもるアパートメントの一室に、政権側かなにかは不明だが、家族の安全を脅かす男二人組が侵入してきて、若妻を犯してしまうといったところか。
夜になり、撃たれた若夫を救出しに向かうと、果たして若夫は瀕死、まだ生命があった。

どうにかして、オームの夫の仲間に連絡をつけ、助け出してもらうが・・・

と、現実世界のいまそこにある問題を描くことは評価できるのだけれど、映画的には、いまひとつの感じが強いです。
ワンシチュエーションムーヴィといった手法をとったことで、映画的な広がりがなくなってしまったからかもしれませんね。

評価は★★★(3つ)としておきます。

------------------
2021年映画鑑賞記録

新作:2021年度作品:52本
 外国映画31本(うちDVDなど13本)
 日本映画21本(うちDVDなど 7本)

旧作:2021年以前の作品:77本
 外国映画52本(うち劇場鑑賞 4本)←カウントアップ
 日本映画25本(うち劇場鑑賞 5本)
------------------

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

2021年10月29日 14:10
こんにちは。
両作品とも鑑賞しましたが、
「ガザの美容室」は私の好きではない方の中東映画の色合いでした。おっしゃるように映画的にはいまひとつだったと思います。
対して「シリアにて」はとても良かったです。基本一室での室内劇でしたが、緊迫感が半端ではなかったと思います。
りゃんひさ
2021年10月29日 22:35
>ここなつさん

ご訪問&コメントありがとうございます。
たしかに、こちらの『シリアにて』の方が緊迫感も優れていたかもしれませんね。
両作品とも観ているひとは少ないかもしれませんが。
ぷ~太郎
2021年11月05日 18:37
緊迫感があり、それなりの作品でしたが、好きかと言われるとどうかな~・・・。誰がどの立場でどうしているのか、イマイチ分かりにくかったです。私は「ガザの美容室」の方が好きですね。
りゃんひさ
2021年11月06日 22:14
>ぷ~太郎さん

「ガザの美容室」とどっちをとるかは微妙なところです。