『フロム・ビヨンド』:なんちゃってラブクラフト映画 @買い置きVHS

フロム・ビヨンド.jpg

スチュアート・ゴードン監督の1986年製作アメリカ映画『フロム・ビヨンド』、買い置きVHSで鑑賞しました。
原作はH・P・ラブクラフト。
先に観たルチオ・フルチ監督『ビヨンド』からの連想的鑑賞です。
さて、映画。

異次元へ行き来を研究するプレトリアス博士(テッド・ソレル)と助手のクロフォード(ジェフリー・コムズ)。
ある日、これまで作動しなかった装置が起動し、異世界と通じ、プレトリアス博士は未知世界から現れた生物に頭部を食われて死亡してしまう。
残されたクロフォードは、その証言に異常さから精神病院に収監されるが、彼の精神状態を正常と思ったキャサリン・マクマイケル博士(バーバラ・クランプトン)は、クロフォードと証言を信じ、付き添いブラウンリー刑事(ケン・フォリー)とともに件の装置を再起動させてしまう・・・

というところからはじまる物語で、たしかに異世界との交信ということではH・P・ラブクラフト的なんだけれど、その後の展開は、たぶん原作とは大いに異なるだろうということは想像に難くない。

同じくラブクラフトの小説をもとに映画化した『ZOMBIO 死霊のしたたり』を日本公開当時の観たときには、他のホラー映画と同様に、「まぁ、原作はこういう類なんだろうなぁ」と思いましたが、その後、何作かラブクラフト作品を読むと、まるで雰囲気が違う。
太古や宇宙の彼方などの異世界との交流が描かれることは多いのですが、いわゆるエロ・グロ・ナンセンスとは程遠い。
(まぁ、ナンセンスという意味を、意味が分からないという意味に捉えるなら、そのとおりなのかもしれないが)。

なので、この映画では30分過ぎからは、ラブクラフト的要素は消えて、エロ・グロ路線に突っ走り、辻褄の合わないナンセンスへと突入します。

プレトリアス博士の研究は、脳の松果腺の肥大化を促し、結果、異世界を見ることができるようになる。
異世界の生物はみえないだけで、常にそこにある。
なお、付帯効果として、性的欲求が昂じてしまう・・・らしい。

ということで、
装置が起動している間、装置周辺の人物は異世界と交信することが出来、
場合によっては、異世界生物と融合してしまい、
結果、性的興奮が高まる・・・らしい。
(先に犠牲となった、プレトリアス博士は生来のサディスティック趣味が高じてしまう)

で、映画としては、
キャサリン博士はプレトリアス博士ののサディスト趣味に感化され、
件のプレトリアス博士は異世界生物と融合して、ドロドロヌメヌメの非人間的形態となり、
松果腺が肥大化したクロフォードは額からヘビのように伸びた腺が突出する。

こう書くと面白そうだけれど、
電源が引っこ抜かれた装置が勝手に作動するかい!
キャサリン博士のレザーファッションは唐突だろう!
どこから、急に羽虫が襲ってきたんじゃい!
とか、!がいくつあっても足りない展開になってしまう。

さすがは、スチュアート・ゴードン。
すばらしくもあほらしい映画だ。

その後も懲りずに(というか懲りたるはずもなく)、2001年にラブクラフト原作で『DAGON ダゴン』を撮っている。
未見なので、観たい気もするが・・・

なお、スチュアート・ゴードン作品はその後も『ペンデュラム 悪魔のふりこ』(1991年)、『フォートレス 未来要塞からの脱出』(1992年)、『スペース・トラッカー』(1996年)と観ているので、それほど嫌いではないのかもしれません。
製作総指揮だけの『ジャイアント・ベビー』(1992年)も観てましたね。

評価は★★(2つ)としておきます。

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2021年映画鑑賞記録

新作:2021年度作品:69本
 外国映画42本(うちDVDなど17本)
 日本映画27本(うちDVDなど10本)

旧作:2021年以前の作品:100本
 外国映画73本(うち劇場鑑賞 6本)←カウントアップ
 日本映画27本(うち劇場鑑賞 6本)
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