『クライ・マッチョ』:米国映画界の人間国宝イーストウッド映画ですね @試写会

クライ・マッチョ.jpg

クリント・イーストウッド監督・主演最新作『クライ・マッチョ』、公開少し前の試写会で鑑賞しました。
もう、ロードショウがはじまっているので、鑑賞済みのひとも多いかと思います。
本作で監督デビュー50年。
爺さんにもなるわけです。
さて、映画。

70年代最終盤の米国テキサス州。
かつてのロデオスターのマイク(クリント・イーストウッド)は、ロデオ引退後勤めていた牧場から馘を言い渡された。
寄る年波には勝てず、朝も遅れ気味なのだ。
それから1年。
元雇い主から、別れた妻のもとで暮らす一人息子を連れ帰ってほしいと依頼される。
場所はメキシコ。
誘拐にも近い形かもしれないが、しぶしぶ引き受けたマイク。
元雇い主から伝えられたメキシコの場所では、彼の元妻がいかがわしい商売をしていた。
13歳になる一人息子のラフォ(エドゥアルド・ミネット)は、ストリートで闇闘鶏で金を稼いでいるらしい。
闇闘鶏場で出かけたマイクは、警察の手入れの最中にラフォを捕まえることができた。
しかし、米国への帰途、ラフォの母親からの追手が迫ってきていることに気づいたマイクは、う回路を通って行くこととする・・・

といった物語で、マイク役がもう少し若ければ、追跡アクション映画になるかもしれないが、90歳のイーストウッドなので、そうはならない。

『グラン・トリノ』に近い、老人と少年物語なのだけれど、あの映画よりはかなり緩い。
歳のせいといえばそれまでなのだけれど、イーストウッドには、監督デビュー作『恐怖のメロディ』(1971)の頃から、男女関係においては幾分緩い描写があり、本作でもそれが前面に出ている。

追手をまいたマイクとラフォは、メキシコの小さな町の食堂に行きつくのだが、そこの女主人マルタ(ナタリア・トラヴェン)と懇意になっていく。
その様は、『マディソン郡の橋』のようでもあるのだけれど、マルタに孫がいるところから、まぁ、経年版といったところ。
追跡劇は横に追いやられ、マイクとマルタの関係が大きく描かれていきます。
あまり新味はないけれども、マッチョな国メキシコで、男に頼らず生きてきたマルタのキャラクターは、イーストウッドが憧れる女性像なのかもしれません。

また、『グラン・トリノ』のような老人と少年の物語は、その小さな町でのささやかな暮らしとして描かれ、かつてのロデオスターらしく、馬の馴致に成果を出し、ストレンジャーの立場から、町の人々に必要とされる人間へと変化していきます。
ここいらあたりは、イーストウッドの老境のおおらかさが出ており、「俺は、ドリトル先生か」という嘆息とともに笑わせてくれます。

最後は、追手が迫り、町を出、ラフォとともに米国へ・・・となるわけですが、そこはそこ、あまり緊迫感はなく、ふふーん、といった感じでラフォを送り届けることになります。

メキシコ育ちの少年が米国に越境し、米国育ちの老人がメキシコに安住の地を得る・・・というあたりも、悪くない決着。

なので、そこそこのいい塩梅。

ですが、まぁ、米国映画界の人間国宝イーストウッド映画ですので、もう少し期待するところもありました。
イーストウッド監督・主演でなければ、まぁ、普通の映画かなぁ、といったところ。
もう少し若く、70代ならば、もう少しアクション寄りになったかも。
でも、それではさらに、ありきたりな映画か・・・

評価は★★★☆(3つ半)としておきます。

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2022年映画鑑賞記録

新作:2022年度作品: 2本
 外国映画 1本(うちDVDなど 0本)←カウントアップ
 日本映画 1本(うちDVDなど 0本)

旧作:2022年以前の作品: 4本
 外国映画 4本(うち劇場鑑賞 0本)
 日本映画 0本(うち劇場鑑賞 0本)
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