『最初の晩餐』 :家族とは、理解しようとすることをあきらめないこと @DVD

最初の晩餐.jpg

昨年秋公開の日本映画『最初の晩餐』、DVDで鑑賞しました。
染谷将太をはじめ戸田恵梨香、斉藤由貴、永瀬正敏、窪塚洋介という出演陣に惹かれた次第。
さて、映画。

駆け出しカメラマンの東麟太郎(染谷将太)は、父(永瀬正敏)の葬儀のために久々に実家に戻ってきた。
故郷は山深い土地、実家の古家もなかなか大きく、通夜も葬儀も家で行うことになっている。
そんな通夜の席、母(斉藤由貴)が通夜ぶるまいの弁当を勝手にキャンセルしたことから、姉(戸田恵梨香)と母が揉め始める。
母曰く、「通夜の料理のレシピは亡夫が決めていた」という。
初めに出された料理は、ハムエッグならぬスライスチーズエッグ。
それは、故人が麟太郎たち子どもにはじめて作った料理だった・・・

といったところから物語で、料理を通して、過去の東家の様子が描かれていきます。

この手の構成はよくあるので珍しくないけれども、料理そのものの特異さよりも、その料理にまつわるエピソードがなかなか味わい深い。

東家は、父親とふたりの子ども、そこへ後妻として母親と年長の兄が家にやって来てできた再婚家族。
ま、単なる連れ子のいる再婚なんてのは、最近では多いので、珍しいわけではないが、やはり元々は他人同士なわけで、ちょっとしたことから諍いが始まってしまう。

東家での最初の諍いは味噌汁。
後妻の母親がつくる赤味噌のみそ汁を娘(森七菜)が、先の母親のは白味噌だったといってボイコットする。
翌日、白味噌のみそ汁をつくると今度は年長の兄がボイコット・・・
と、まぁ、微笑ましいといえば微笑ましい類のエピソード。

全体的に、そんな感じの微笑ましい映画なのかと思って観ていると、中盤から、かなり生々しくなってくる。
娘と年長の兄との微妙な愛情、母親の突然の家出、そして、父親と母親がくっついた理由・・・

麟太郎がつぶやく「家族ってなんなのか、わからない」という台詞そのものの、わからなさが現出する。

血のつながり、といったような単純でないもの。
信頼、というのともちがうような気がする。
平たく言えば、相手への理解、理解しようとすることをあきらめないこと。
終盤に中年になった兄(窪塚洋介)が登場するあたりから、そこいらあたりが強く感じられました。

脚本は、常盤司郎監督のオリジナルで、これが長編第1作目。
編集も彼が行っているが、安易なところへ着地しなかったあたり、次作にも期待したいです。

評価は★★★☆(3つ半)としておきます。

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2020年映画鑑賞記録

新作:2020年度作品: 27本
 外国映画19本(うちDVDなど 1本)
 日本映画 8本(うちDVDなど 0本)

旧作:2020年以前の作品: 27本
 外国映画15本(うち劇場鑑賞 2本)
 日本映画12本(うち劇場鑑賞 0本)←カウントアップ
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