『パンとバスと2度目のハツコイ』:変な設定だけれど、登場人物の気持ちに嘘偽りがない @DVD

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2018年春先公開の日本映画『パンとバスと2度目のハツコイ』、DVDで鑑賞しました。
監督は今泉力哉、『愛がなんだ』のひとつ前の作品です。
さて、映画。

絵を描き続けることに疑問を持ってしまい、美大卒業後はバイト先の町のパン屋に就職した、ふみ(深川麻衣)。
付き合っていた彼にプロポーズされたものの、踏ん切りがつかず別れてしまった。
そんなある日、中学時代の初恋の相手・たもつ(山下健二郎)と偶然にも再会。
彼は、何気なく毎日ふみが気晴らしにバスの洗車を眺めるバス会社の運転手だった・・・

といったところから始まる物語で、『パン屋とバスの運転手、2度目のハツコイ』というのが正確なところ。

で、これで「2度目のハツコイ」が再燃すれば、めでたしめでたしで「即映画は終わり」になるのだろうが、今泉力哉映画では簡単にハッピーエンドにならない。
その原因は、常に登場人物たちにあるわけで、

ふみは、「私をずっと好きでいてもらえる自信もないし、ずっと好きでいられる自信もない」といったタイプ。
まぁ、優柔不断は若さの特権でもあるので、彼女の考え方は否定できない。

対するたもつは、一度結婚し、子どももできたが、奥さんの浮気が原因で離婚したバツイチ。
それだけなら恋の障壁にはならないが、いまでも別れた元妻のことが好きで好きでたまらない。
と、まぁ、なんとも拗らせタイプ。

そんなふたりを取り持つのが、中学時代の友人・さとみ(伊藤沙莉)。
彼女は中学時代にふみのことが好きで、「自分は一生、男性は愛せないかも」と悩んだりもしたが、若くして結婚。
いまは一児の母になっている。
まぁ、これも設定は、変といえば変。

どことなく設定的には変なのだけれど、それでも映画に見入ってしまうのは、登場人物たちの気持ちに嘘偽りがないからだろう。

状況は変かもしれないが、登場人物たちの気持ちはまっとう。
おぉぉ、これこそはエンターテインメントの王道ではありますまいか。

最後の告白合戦みたいなところも、そこだけ取り出せばやりすぎのようにみえるけれど、そこへ至るまでに納得・共感できるので、嘘くさく感じません。

今泉力哉監督作品は、ほかの作品も機会があったら観てみたいです。

なお、直接映画には関係ないのだけれど、山下健二郎が若い頃の金田明夫に見えて、仕方がなかったです。

評価は★★★☆(3つ半)としておきます。

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2020年映画鑑賞記録

新作:2020年度作品: 79本
 外国映画58本(うちDVDなど19本)
 日本映画21本(うちDVDなど 4本)

旧作:2020年以前の作品: 66本
 外国映画57本(うち劇場鑑賞 8本)
 日本映画29本(うち劇場鑑賞 4本)←カウントアップ
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