『屋根裏部屋のマリアたち』: 語り口も爽やかで、ほろっとするラスト @ロードショウ・単館系
1960年代のフランス、パリ。
代々の証券会社を受け継いだ堅物社長とその家族。
長年勤めてくれたフランス人の老メイドが出ていったことから、新しいメイドを雇い入れることにした。
隣国スペインでは内戦の果てにフランコ独裁政権が成立。
戦火から逃れたスペイン人たちが、大勢フランスへ逃げてきた、そんな時代のハナシ。
タイトルの『屋根裏部屋のマリアたち』は、堅物社長一家が暮らすアパルトマンの6階に暮らす老若スペイン人メイドたちのこと。
堅物社長の無味乾燥な生活が、彼女らスペイン人メイドたちと交流を深めるうちに、活き活きとしたものになっていきます。
その交流の過程で、当時のフランスとスペインの関係が見えてくるところが面白い。
フランスのブルジョワたちは、隣国スペインのことをほとんど知らない。
早口のスペイン語でまくし立てる彼女たちは、ただ煩(うるさ)い存在。
フランスの流儀もしらなくて、迷惑な存在。
そう感じていた様子。
その上、主人は主人、メイドはメイド、な主義なので、彼女たちの個人的なことなんて一切興味がない。
それが、彼女たちの活き活きとしたバイタリティに魅せられていき、彼女たちの人生の背景を知り、遂には・・・
主人公の堅物社長を演じるファブリス・ルキーニも好演だが、スペイン人メイドを演じるナタリア・ベルベケがこれまた魅力的。
映画の語り口も爽やかで、ほろっとする最後もよし。
評価は★4つです。
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2012年映画鑑賞記録
新作:2012年度作品
外国映画32本(うちDVD、Webなどスクリーン以外12本)←カウントアップ
日本映画12本(うちDVD、Webなどスクリーン以外 3本)
旧作:2012年以前の作品
外国映画24本(うち劇場 0本)
日本映画 5本(うち劇場 2本)
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