『運び屋』:ベテランによる手慣れた話芸 @試写会

画像

クリント・イーストウッド監督最新作『運び屋』、ひと足早く、試写会で鑑賞しました。
今回のイーストウッは、主役も兼務。
1930年生まれなので、今回が最後の主演作・出演作かも・・・と思わなくもない。
さて、映画。

永年、ユリの栽培に情熱を傾け、家族のことは蔑ろにしていたアール・ストーン(クリント・イーストウッド)。
品評会を優先して、娘(アリソン・イーストウッド)の結婚式もすっぽかしたこともある。
妻(ダイアン・ウィースト)とも別れ、農場も借金のカタに手放さざるを得なくなったある日、孫娘の結婚前日パーティを訪れたアールは、パーティは追い出されるも、出席者のひとりから「ちょっと運んでもらいたいものがある・・・」と持ち掛けられる。
貧すれば鈍す、中身は訊かずに、永年の無事故無違反の腕で運ぶことになったものは、メキシコから持ち込まれるコカインだった・・・

といったところから始まる物語で、あらすじだけ書くとサスペンス映画、それも90歳近い老人が主役なので、クリストファー・プラマー主演『手紙は憶えている』みたいなヒリヒリ系映画かと思いきや、さにあらず。

老人の運び屋アールに、お目付け役が加わり、どことなく相棒(バディ)+ロードムーヴィの趣き。
ロードムーヴィといっても、シカゴとの往復ドライブ、同じような行程なので、ハラハラ度なんて、ま、まるでない。

アールがお目付け役の若い衆に人生訓を垂れたり、メキシコのボス(アンディ・ガルシア)に招待されて年甲斐もなく(いや、高齢なのは自覚しているけど)羽目を外したりと、自由気ままな老人の人生で、これを良しとするか悪しとするかで、映画の好き嫌いは分かれそう。
イーストウッド本人がこれを良しとはしていない(が、好しとはしている感もある)ので、最後の最後は家族のもとにに帰ってきちゃう。
そこいらあたりは、なんとも自分勝手なハートウォーミング話みたいな感じがして、お尻がむずがゆくなっちゃうので、個人的には、「オレは家族なんてしらないよ、ま、別に運び屋してても、人生最後は悪くないからね」なんて平然としてもらったほうが面白かったのだけれど。

あ、ここまで書かなかったけれど、「凄腕運び屋」を追う麻薬捜査官たちの面々、ボスのローレンス・フィッシュバーン、実働部隊のブラッドリー・クーパーマイケル・ペーニャと顔触れは凄いが、どうにもボンクラに見えてしまう。
ま、そこの追いつ追われつが主眼じゃないので、最後の逮捕劇はあっけない。

ということで、ベテランによる手慣れた話芸だけれど、それ以上の面白さがないともいえるのだけれど(それを言っちゃいけないのかも)。

評価は★★★☆(3つ半)です。

------------------
2019年映画鑑賞記録

新作:2019年度作品:12本
 外国映画12本(うちDVDなど 0本)←カウントアップ
 日本映画 0本(うちDVDなど 0本)

旧作:2019年以前の作品:17本
 外国映画13本(うち劇場鑑賞 5本)
 日本映画 4本(うち劇場鑑賞 2本)
------------------

"『運び屋』:ベテランによる手慣れた話芸 @試写会" へのコメントを書く

お名前
メールアドレス
ホームページアドレス
コメント