『ベルファスト』:トイレはやっぱり外がいいよ @ロードショウ 本年の米国アカデミー賞脚本賞受賞のケネス・ブラナー監督作品『ベルファスト』、ロードショウで鑑賞しました。 ウクライナで戦争が勃発してしまって、ちょっと心が誤動作するような感じがしました。 さて、映画。 1969年、北アイルランドの首都ベルファスト。 9歳の少年バディ(ジュード・ヒル)は利発な少年。 英国ロンドンに出稼ぎ… トラックバック:0 コメント:2 2022年04月10日 続きを読むread more
『461個のおべんとう』:461個の約束 @DVD 2020年11月公開の日本映画『461個のおべんとう』、DVDで鑑賞しました。 前置きなしで、さて、映画。 ミュージシャンの鈴本一樹(井ノ原快彦)、長年連れ添った妻と別れることとなり、一人息子の虹輝(道枝駿佑)の引き取り先は、息子自身に選ばせることにした。 息子は父・一樹を選択。 しかし、多感な年ごろの息子は離婚の影響を… トラックバック:0 コメント:0 2022年01月27日 続きを読むread more
『アリゾナ・ドリーム』:監督の作家性を底の方で感じる不思議な魅力の作品 @DVD 1992年公開の『アリゾナ・ドリーム』、買い置きDVDで鑑賞しました。 監督はエミール・クストリッツァ。 『パパは、出張中!』で1985年のカンヌ国際映画祭パルム・ドールを受賞したのち、1989年の『ジプシーのとき』を挟んで、フランス資本で撮った作品です。 本作でも、1993年ベルリン国際映画祭で銀熊賞を受賞しています。 さ… トラックバック:0 コメント:2 2021年12月29日 続きを読むread more
『恋恋豆花』:台湾に行きたくなったなぁ @DVD 昨年2月に公開された『恋恋豆花』、DVDで鑑賞しました。 タイトルは「レンレンドウファ」と読みます。 「恋恋」とくれば続くのは「風塵」。 やはり侯孝賢監督『恋恋風塵』の想起しますね。 というわけで、日本と台湾の合作映画。 さて、映画。 大学生の奈央(モトーラ世理奈)。 ひょんなことから、父・博一(利重剛)と再婚予定… トラックバック:0 コメント:2 2021年11月04日 続きを読むread more
『君が世界のはじまり』:「若ささわぎ」とでも言えばいいのか、青春は @DVD 昨年7月公開の日本映画『君が世界のはじまり』、DVDで鑑賞しました。 監督は『おいしい家族』の、ふくだももこ。 自身の短編小説『えん』『ブルーハーツを聴いた夜、君とキスしてさようなら』をミックスしての映画化です(原作はいずれも未読)。 さて、映画。 大阪郊外のさびれた町。 優等生の高校2年生・エン(松本穂香)は、昔から… トラックバック:0 コメント:2 2021年03月04日 続きを読むread more
『アルプススタンドのはしの方』:巻頭から否定スイッチがオンになっちゃったので・・・ @DVD 昨年夏公開の日本映画『アルプススタンドのはしの方』、DVDで鑑賞しました。 無名の監督と無名の俳優さんたちだが、世評もいいようなので、どんなものかしらん、というわけで・・・ さて、映画。 甲子園、夏の高校野球大会に出場の埼玉県の公立高校。 1回戦の応援に集まったアルプススタンドの端の方に、野球のことなど全く知らない演劇部… トラックバック:0 コメント:4 2021年01月11日 続きを読むread more
『サタデーナイト・チャーチ 夢を歌う場所』 :LGBTQへの理解と支援を求める・・・的な @DVD 昨年2月にロードショウされた『サタデーナイト・チャーチ 夢を歌う場所』、DVDで鑑賞しました。 DVDリリースも昨年夏ごろなので、少々時間が経っていますね。 さて、映画。 米国ニューヨークの下町に暮らす黒人少年のユリシーズ(ルカ・カイン)。 父親の死をきっかけに、母と弟の三人暮らしになったが、母親は昼夜掛け持ちで働かなけ… トラックバック:0 コメント:4 2020年04月24日 続きを読むread more
『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』 :たかが生きづらさの問題、というなかれ @ロードショウ グザヴィエ・ドラン監督の新作『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』、ロードショウで鑑賞しました。 監督作品は『マイ・マザー』『胸騒ぎの恋人』『わたしはロランス』『トム・アット・ザ・ファーム』『Mommy マミー』『たかが世界の終わり』に続いて7作目です。 さて、映画。 2006年のある日、若手人気俳優ジョン・F・ドノヴァン(キ… トラックバック:0 コメント:9 2020年03月19日 続きを読むread more
『僕はイエス様が嫌い』 :シンプルな物語を繊細な演出で魅せる青春前映画 @DVD 昨年初夏に公開された日本映画『僕はイエス様が嫌い』、DVDで鑑賞しました。 海外の映画祭で高評価を得たというインディーズ作品です。 さて、映画。 東京から雪深い地方に引っ越してきた小学5年生の男児・由来(佐藤結良)。 契機は祖父が他界したこと。 転校先はミッション系の小学校。 毎日、礼拝の時間がある。 なかなかそん… トラックバック:0 コメント:4 2020年02月22日 続きを読むread more
『泣くな赤鬼』:抑制が効いた演出で、難病映画というよりも良質な青春映画になった @DVD・レンタル ことし6月に公開された『泣くな赤鬼』、DVDで鑑賞しました。 原作は重松清。 監督は兼重淳。『キセキ その日のソビト』を撮ったひとだが、観ていません。 調べてみると『海よりもまだ深く』『海街diary』などの是枝監督作品の助監督を務めていたひと。 さて、映画。 野球部の顧問を務める中年高校教師・小渕隆(堤真一)。 か… トラックバック:0 コメント:4 2019年11月26日 続きを読むread more
『12か月の未来図』:リアルで軽妙な教育についての映画。日本の未来図かも @DVD・レンタル ことし4月に岩波ホールで公開された『12か月の未来図』、DVDで鑑賞しました。 岩波ホールで公開された映画が、こんなに早くDVD化されるなんて、驚きの早さです。 さて、映画。 パリの名門高校で教鞭をとっているベテラン教師のフランソワ・フーコー(ドゥニ・ポダリデス)。 教育省の美人官僚の美貌にくらっとしたためか、「教育格差… トラックバック:0 コメント:2 2019年10月23日 続きを読むread more
『ホットギミック ガールミーツボーイ』:あなたとわたしの愛言葉=バカ・バカ・バカ @ロードショウ・一般劇場 『溺れるナイフ』の山戸結希監督最新作『ホットギミック ガールミーツボーイ』、ロードショウで鑑賞しました(『溺れるナイフ』は未見ですが)。 6月末から公開なので、ひと月以上、続映しています。 とはいえ、シネコンでは上映もほぼなく、配給の東映直営館で1日2度ほど。 が、この映画、こちらがオジサンだからかもしれないが、出演者も全然知… トラックバック:0 コメント:0 2019年08月03日 続きを読むread more
『ワイルドライフ』:時代背景が重要な映画 @ロードショウ・単館系 『リトル・ミス・サンシャイン』などの個性派俳優ポール・ダノの初監督作品『ワイルドライフ』、ロードショウで鑑賞しました。 原作は、ピュリッツァー賞作家リチャード・フォードの同名小説。 ダノとともに共同脚本を務めたゾーイ・カザンは彼のパートナーで、『エデンの東』などの名匠エリア・カザンを祖父に持つという。 さて、映画。 19… トラックバック:0 コメント:2 2019年07月18日 続きを読むread more
『Girl/ガール』:ヒリヒリ感と痛烈な痛み・・・ @ロードショウ・単館系 バレリーナを目指すトランスジェンダーの少女を描いた『Girl/ガール』、ロードショウで鑑賞しました。 製作国はベルギー。 ベルギー映画が日本でロードショウされるのは珍しい。 さて、映画。 15歳のララ(ヴィクトール・ポルスター)はバレリーナを目指すトランスジェンダーの少女。 肉体的には男性だが、現在は第二次性徴を停める… トラックバック:0 コメント:0 2019年07月17日 続きを読むread more
『ルシアンの青春』:誰もがナチスに反旗を翻していたわけではない、苦い青春譚 @DVD ルイ・マル監督の1973年作品『ルシアンの青春』、買い置きDVDで鑑賞しました。 ルイ・マル監督といえば、はじめて出逢ったのはモーリス・ロネ主演の『鬼火』。 その後、『プリティ・ベビー』や旧作『死刑台のエレベーター』『地下鉄のザジ』『アラモベイ』などを観、一筋縄でいかない、多彩なフィルモグラフィなのに、どこか近寄りがたい感じがす… トラックバック:0 コメント:0 2019年05月25日 続きを読むread more
『荒野にて』 :過酷な米国最下流社会の現実にヒリヒリする @ロードショウ・シネコン 『さざなみ』のアンドリュー・ヘイ監督最新作『荒野にて』、ロードショウで鑑賞しました。 原題は「LEAN ON PETE」、直訳すれば「ピートに寄りかかる」ですが、リーンオンピート一語で競走馬の名前です。 さて、映画。 米国北西部のオレゴン州の小さな町。 15歳のチャーリー(チャーリー・プラマー)は父親とふたり暮らし。 … トラックバック:1 コメント:0 2019年04月18日 続きを読むread more
『ビューティフル・ボーイ』 (2019) :少年と父親のヒリヒリ・ピリピリ感 @ロードショウ 『君の名前で僕を呼んで』のティモテ・シャラメ主演最新作『ビューティフル・ボーイ』、ロードショウで鑑賞しました。 本題に入る前に・・・ 『ビューティフル・ボーイ』というタイトルでは、2003年製作のタイ映画がありました。 これはトランスジェンダーのキックボクサーの実話でしたね。 さてさて、本題の映画。 2000年代の米国… トラックバック:2 コメント:0 2019年04月17日 続きを読むread more
『菊とギロチン』: 大正末期の不穏な時代の物語だが、平成も末期 @ロードショウ・シネコン 落穂ひろいDVD鑑賞のレビューアップをしているうちにレビューを忘れていた作品がありました。 9月に観たので、もう1か月以上の経ってしまいました。 作品は『菊とギロチン』。 『64 ロクヨン』前編・後編などの瀬々敬久監督作品です。 さて、映画。 舞台は大正末期、関東大震災後の日本。 震災後には朝鮮人虐殺事件などもあり、… トラックバック:1 コメント:0 2018年10月22日 続きを読むread more
『私の少女時代 Our Times』: 無邪気さが全面に出ている青春映画 @DVD・レンタル 落穂ひろいDVD鑑賞、再開です。 映画は『私の少女時代 Our Times』。 一昨年秋にロードショウされた台湾映画で、2015年の台湾ナンバーワン・ヒット作品だそうな。 さて、映画。 30代半ばのOL林真心<リン・チェンシン>。 一見やり手OLだが、その実、社長にいいように働かされ、部下の若い世代からは、なんだかなぁ… トラックバック:1 コメント:2 2018年10月18日 続きを読むread more
『きみの鳥はうたえる』: 青春時代の儚さは現在も変わらないかしらん @ロードショウ・シネコン 北海道・函館を舞台にした男女三人の儚い青春を描いた『きみの鳥はうたえる』、ロードショウで鑑賞しました。 原作は『海炭市叙景』『そこのみにて光輝く』『オーバー・フェンス』が映画化された佐藤泰志の同名小説。 映画は3本とも観ていますが、小説はいずれも未読・・・ さて、映画。 以前のバイト先で知り合った静雄(染谷将太)と同居生… トラックバック:3 コメント:2 2018年09月20日 続きを読むread more
『そして僕は恋をする』: この長さがこの映画の魅力なのかもしれない @特集上映 9月に入ってから、まだ映画館に足を運んでいないのですが、あ、レビューアップしていない作品があることに気づきましたので、慌ててアップします。 とはいえ、レビューアップしなくても困ることなどないのだけれど、それはそれ、性分なので。 で、映画は『そして僕は恋をする』、1996年製作のアルノー・デプレシャン監督作品です。 さて、映画。… トラックバック:0 コメント:2 2018年09月09日 続きを読むread more
『君の名前で僕を呼んで』:未成熟な官能が匂いたつ、ひと時の恋愛 @ロードショウ・単館系 この初夏、いちばんの話題作(と思っている)『君の名前で僕を呼んで』、ロードショウで鑑賞しました。 監督は『胸騒ぎのシチリア』『ミラノ、愛に生きる』のルカ・グァダニーノ。 両作品とも未鑑賞なので、本作が初体面。 脚本は『眺めのいい部屋』などの名匠ジェームズ・アイヴォリー。 さて、映画。 1983年の夏、北イタリアの田舎町… トラックバック:1 コメント:1 2018年05月19日 続きを読むread more
『君の膵臓をたべたい』:流行りのアニメのような映画だなぁ @DVD・レンタル 昨年(2017年)公開のスマッシュヒットの日本映画『君の膵臓をたべたい』、DVDで鑑賞しました。 昨年公開の日本映画を対象にした第41回日本アカデミー賞の最優秀作品賞候補5本のうちの1本です。 まぁ、ティーンエイジャー主役の日本映画は昔もいまもあまり観ないのですが・・・ さて、映画。 母校の高校で教師をしている僕・志賀春… トラックバック:0 コメント:0 2018年04月04日 続きを読むread more
『3月のライオン 前編/後編』:きみは将棋が好きか @DVD・レンタル ことし前半にロードショウされた映画のDVD鑑賞、さらに続き。 映画は『3月のライオン』、前・後編あわせて276分。 昨年観た『聖の青春』と同じく、将棋の世界に生きる若者の物語です。 さて、映画。 17歳の青年・桐山零(神木隆之介)。 彼は9歳の時に交通事故で両親と妹を亡くし、その直後、父の友人でプロ棋士の幸田(豊川悦司… トラックバック:0 コメント:2 2017年11月24日 続きを読むread more
『僕と世界の方程式』:数学を通して、世界を観る @DVD・レンタル ことし1月にロードショウされた『僕と世界の方程式』、DVDで鑑賞しました。 2014年製作のイギリス映画。 出演者も地味なので輸入されなかったのでしょうが、なかなかの佳作。 さて、映画。 自閉症スペクトラムの少年ネイサン(エイサ・バターフィールド)。 小学生の頃から数学に対する関心が高く、能力も高い。 が、他者とのコ… トラックバック:1 コメント:2 2017年09月23日 続きを読むread more
『20センチュリー・ウーマン』:同時代に日本に生まれた男性から観て @ロードショウ・シネコン 『人生はビギナーズ』のマイク・ミルズ監督最新作『20センチュリー・ウーマン』、ロードショウで鑑賞しました。 原題は「20TH CENTURY WOMEN」で複数形。 20世紀の女性たちの話だけれど、1964年生まれの少年からみた彼女たちの物語。 さて、映画。 1979年の米国サンタバーバラ。 ジェイミー(ルーカス・ジェ… トラックバック:0 コメント:2 2017年06月07日 続きを読むread more
『若葉のころ』:時を隔てて同じ「若葉のころ」があったというハナシ @DVD・レンタル 昨年公開の台湾映画『若葉のころ』、DVDで鑑賞しました。 高校生あたりの年代を主眼にした青春映画というのはほとんど観ないのだけれど、台湾映画は別。 なぜだか惹かれてしまう。 青春ならぬ性春映画の『あの頃、君を追いかけた』だって、よく見る日本の俳優さんたちが演じていたら、たぶん観なかったろう。 『藍色夏恋』『九月に降る風』なん… トラックバック:0 コメント:1 2017年02月15日 続きを読むread more
『シング・ストリート 未来へのうた』:甘い郷愁をよし、は寂しい気分だ @名画座 『ONCE ダブリンの街角で』『はじまりのうた』のジョン・カーニー監督の新作『シング・ストリート 未来へのうた』、名画座2本立てで鑑賞しました。 彼の音楽センスには心くるものがあるので、この映画も関心はあったのですが、これまでの現在進行形の映画と異なり、80年代・半自伝的映画ということで、ロードショウは躊躇した次第。 さて、映画… トラックバック:0 コメント:0 2017年01月20日 続きを読むread more
『ファイブ・イージー・ピーセス』:自尊も他尊も、自愛も他愛もできない男 @DVD 夏休み駆け込みDVD鑑賞の最後は、1970年製作の『ファイブ・イージー・ピーセス』。 その昔、ハイティーンの頃、ロードショウから数年経った名画鑑賞会の2本立てで観た際は、正直、さっぱり面白くなかった映画です。 ですが、どこかに引っかかるものがあるらしく、いつかは再鑑賞しようと数年前にDVDを購入していました。 さて、映画。 … トラックバック:0 コメント:0 2016年08月31日 続きを読むread more
『砂丘』:IMAX3Dで観てみたい類の映画 @DVD 夏休み駆け込みDVD鑑賞の2本目は、最近凝っているミケランジェロ・アントニオーニ監督作品。 ここのところ『赤い砂漠』『欲望』と2週間おきぐらいで観ています。 今回は1970年製作『砂丘』。 原題は「ZABRISKIE POINT」、米国モハーヴェ砂漠のデスヴァレー国定公園にある丘陵地のこと。 さて、映画。 学生運動が盛… トラックバック:0 コメント:0 2016年08月30日 続きを読むread more