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zoom RSS 『善魔』:木下惠介監督、三國連太郎のデビュー作品 @DVD・レンタル

<<   作成日時 : 2014/04/13 22:23   >>

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昨年2013年秋の『永遠の人』以来、久々に木下惠介監督をDVDで鑑賞しました。
映画は『善魔』、三國連太郎のデビュー作であります。
さてさて、「善魔」とはなんぞや?

「悪魔」に対する反対語、原作者・岸田國士の造語のよう。
ひとびとは「悪」に魅入られやすく、そのため、悪に対抗する完全なる「善」をなすためには、悪と同様、魔性の力を持ち得なければならない。
その魔性の力を得た善の化身が「善魔」ということだそうな。

映画は、若い新聞記者・三國(三國連太郎)とその上司・中沼(森雅之)を中心に進む。
大蔵省の上級官吏の妻・伊都子(淡島千景)が失踪をした。
その足取りを追い、失踪の真因を探り、世に知らしめるべしと三國は中沼から指示される。
伊都子の行方を追ううちに、三國は伊都子の病弱で可憐な妹・三香子(桂木洋子)と知り合い、彼女に愛情を寄せるようになる。
ほどなくして、伊都子の失踪は、彼女の夫の収賄に端を発し、別れを強いるためのものだと判明する。
一方、中沼は、10年ほど前の学生時代に伊都子と付き合っていたが、その後別れ、戦争をはさんで、若い俳優志望の鈴江(小林トシ子)と付き合い、半ば同棲するようになっていた。
しかし、今回の失踪事件を通じて、伊都子への思慕が強くなった中沼は、身勝手にも鈴江を捨てるのであった・・・

さて、完全なる善をなすもの「善魔」、それは若い新聞記者・三國を指している。
彼は中沼から「善魔」の由来を聞き、完全なる善をなそうとする。

伊都子の夫を面罵することはとりもなおさず、身勝手に鈴江を捨てた中沼も糾弾する。
そして彼自身は、病気で死に瀕した三香子と結婚をしようとする。

物語的にはかなり強引な感じもする。
しかしながら、ドストエフスキーの小説に通じる雰囲気もある。
たぶんそれは、伊都子の故郷、三香子が父と暮らす家を軽井沢の山奥に設定した舞台設定によるかもしれない。
後半、ストーリーが突然に進んでいくのは、雪深いその家である。

また、演技陣からも雰囲気は感じられる。

森雅之は、善人風ながら、身勝手な男。後年の黒澤明作品『白痴』を髣髴とさせる。
三國連太郎は、実直な青年を演じ、滑舌の効いた早口でしゃべる様は迫力を感じる。
淡島千景と桂木洋子は、ふたりで、女性のしたたかさとはかなさを表している。

とはいえ、野田高梧と木下惠介の脚色はこなれておらず、強引に感じていしまいました。
評価としては★3つ半としておきます。

 
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2014年映画鑑賞記録

 新作:2014年度作品
  外国映画 9本(うちDVDなど 1本)
  日本映画 5本(うちDVDなど 0本)

 旧作:2014年以前の作品
  外国映画34本(うち劇場 2本)
  日本映画12本(うち劇場 3本)←カウントアップ
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コメント(1件)

内 容 ニックネーム/日時
三國連太郎がその役名を自身の俳優名にしたという作品ですね。ぞっとするほど、三國連太郎が若いです。ぞっとするのは、後年の彼の異様とも思えるオーラが、早、感じられるからかもしれませんね。
ぷ〜太郎
2014/04/14 16:04

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