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zoom RSS 『野いちご』:生に大らかな希望を持ったベルイマン映画 @特集上映・単館系

<<   作成日時 : 2014/08/09 22:39   >>

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2014年にはいって突然ベルイマンに目覚めたりゃんひさ。
今回は、2週間の期間限定で特集上映している渋谷の劇場まで足を運びました。
だって、渋谷のレンタル店ではVHS(!)が常に貸出中の状態なんですから。
というわけで、観たのは1957年製作の『野いちご』。
今回が初見です。

19世紀後半に生まれた医師イサク、御年70歳も半ば。
永年の功績が認められて名誉博士の称号を得ることになった。
授賞式は自宅から遠く離れたルンド。
ひとり息子の妻とともに自動車でルンドへ向かう旅は、イサクの過去を振り返る旅だった・・・

という内容。
ベルイマンといえば「難解」というイメージがありますが、非常に判り易いです。
しゃっちょこばってもいないし、自由奔放な感じを醸し出しています。

また、基本はコメディ、です。
ビックリしました。

巻頭いちばん、イサクが自分を説明するナレーション。
「わたしは人づきあいが嫌いだ。というのも、人づきあいとは、集まってそこにいない人の悪口をいうことだから」

ははははは、へへへへへ。
この一台詞で、心が軽くなりました。

このあとに続く、死を予見するような夢のシーンも、不条理コメディとしてニヤニヤして観れます。

自動車での旅が始まっても、かなり滑稽。

かつて暮らした自宅周辺で思い出すことは・・・
許嫁と自分の弟の横恋慕シーン。
10人の弟妹と食卓を囲むシーン。
いずれも、やや誇張気味で滑稽です。

その後、若者三人組が旅の道連れとなるのですが、なかの少女が件の許嫁とそっくりで、その少女に、イサクが「許嫁と弟は結婚して、子を生して、いまじや、りっぱな婆さんだよ」というのも笑わせます。

旅の途中で若者ふたりが、神がいるのかいないのかの論争を繰り広げるあたりは、神の不在を扱った他のベルイマン作品にも通じるところがありますが、この映画全編をとおして感じるのは「神の存在」。

「人間万事塞翁が馬」ではありませんが、イサクの人生も振り返れば充実した人生。
死の不安はありますが、人生を道程(みちのり)をとおってくることができたのは、神の采配。
悪くなかった。

この映画を撮ったときのベルイマンは39歳。
ラスト、受章して安らかに眠るイサクの姿は、ベルイマンがこうありたいと願った姿でもありましょう。

評価は★5つです。

その他のベルイマン映画のレビューは「こちら」から。





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2014年映画鑑賞記録

新作:2014年度作品:56本
 外国映画35本(うちDVDなど 8本)
 日本映画21本(うちDVDなど 0本)

旧作:2014年以前の作品:113本
 外国映画87本(うち劇場 8本)←カウントアップ
 日本映画26本(うち劇場 5本)
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