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zoom RSS 『悪童日記』:ヒューマニズムを削ぎ落としていく過酷 @ロードショウ・単館系

<<   作成日時 : 2014/11/11 22:59   >>

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米国アカデミー賞外国語映画賞のハンガリー代表作『悪童日記』、東京でのロードショウ、もうすぐ終わりそうなので急いで鑑賞しました。
まぁ、最近は心が休まるような優しい映画ばかり観ようかしらん、なんて軟弱なりゃんひさにガツンと衝撃を食らわせてくれました。
さて、映画。

1944年ハンガリー。
裕福な家庭に育ったローティーンふたりの少年。
父は戦争の間隙をぬって一旦帰郷したものの、再び戦地に赴くことになった。
少年ふたりは母の実母の故郷に疎開することになった。
祖母はふたりの母を「メス犬」と罵るほど嫌悪しており、少年たちにもつらくあたる。
また、その地はドイツの収容所に近く、週末は離れにドイツの将校が寄宿することになっていた。
いつしか少年ふたりは、その逼迫した状況から、生きぬくために自らを過酷な状況に追い込んでいく・・・

あぁ、映画に、癒しだとか優しさだとかを求めるひとを拒絶しているような映画です。
なので『悪童日記』という他愛ない感じを求めたとしたら裏切られること必然の映画です。

若い十代の少年ふたりは、戦時下の過酷な現実を目の当たりにして、自らサヴァイヴァルに適しようと努力する。
その姿は、生ぬるい現代からみれば、滑稽で痛々しい。

身体を鍛えねば。
痛みや寒さに耐えなれば。

その様子は、鍛錬ではなくヴァイオレンス、ハラスメント。

そう、限界に、極限に至ったふたりは、どんどんとヒューマニズムを削ぎ落としていくわけです。

だから、この映画、かなり怖い。

モーゼの十戒も諳んじられる少年ふたりが、生きていきために、いとも容易く、その十戒に背いていく。

この映画は怖い。
この怖さ、東欧のハンガリー固有のものではないはず。
戦争なんて、ヒューマニズムを削ぎ落としていかなければ、生きていかれない。
ヒューマニズムを削ぎ落としていくのが戦争なのかもしれない。

評価は★4つとしておきます。

<追記>
後半、映画がやや失速します。
たぶん、それまでは普遍的な戦時下における反ヒューマニズムの色が濃いのですが、双子の少年ふたりが喪くしたと思われた父と出遭い、ふたりが別れていく段になって、東欧ハンガリーの国としての色が濃くなっていくからです。




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2014年映画鑑賞記録

新作:2014年度作品:82本(日韓合作1本あり)
 外国映画52本(うちDVDなど 8本)←カウントアップ
 日本映画31本(うちDVDなど 0本)

旧作:2014年以前の作品:144本
 外国映画117本(うち劇場14本)
 日本映画 27本(うち劇場 5本)
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コメント(1件)

内 容 ニックネーム/日時
この映画は見応えがありました、原作ファンなのか若い観客が多かったように思います。
自国の歴史を正面から見据える目には考えさせられました。
jyamutomaruko
2014/11/13 01:22

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