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zoom RSS 『愛を積むひと』:丁寧な演出だが、物語の収斂がいまひとつ @試写会

<<   作成日時 : 2015/05/25 00:29   >>

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海外の小説『石を積む人』を、舞台を北海道に移して映画化した『愛を積むひと』、ひと足早く試写会で鑑賞しました。
チラシやポスターの雰囲気からは、おとなの味わいがありそうな感じ。
ということで期待しました。
さて、映画。

東京・蒲田で町工場を経営していた篤史と良子の夫婦。
借金で二進も三進もいかなくなった工場を畳んで、北海道の美瑛に移住した。
移住後、生きがいを失くしている篤史を見かねて、家の周りに石塀をつくって欲しいと申し出た良子。
いやいやながら石を積み始める篤史であったが、良子は重篤な病気に冒されていた・・・

いやぁ、りゃんひさが書くとお泪頂戴なハナシになってしまいました。
映画は、難病映画ではなく、妻をなくした夫が妻が残した手紙に導かれて立ち直り、周囲の人々と絆を作り上げるハナシ。
ありゃ、なんだか『P.S. アイラヴユー 』みたいなハナシですね。
観ているうちは気づかなかったけれど。

この映画のいいところは、良子が亡くなるまで。

都会から移り住んだふたりは、周囲に頼るひともいない。
その上、夫・篤史は、これまでどおり、自分は自分、誰に頼ることがあるものか、といった態度。
そこへひょんなことから係わることになったひとりの青年と青年の彼女について、寝室の並んだベッドで良子がいう台詞が印象的です。

「これからは、誰かに助けてもらわなくちゃならないんだから」

良子の行く末と、その後の展開を暗示するさりげない台詞。
朝原雄三、意外と上手いねぇ。

でも、上手いと思ったのは途中まで。
後半は、まぁ、いわゆる予定調和的。
そこを巧みに魅せきるところまではいかなかった。

致命的なのは、結末。
妻が亡くなり、彼女の遺言どおりに石塀を作り上げる篤史であったが、石塀を作り上げることが物語に収斂していかない。

途中、
「石塀は大きくて立派な石だけでできているんじゃない。歪な石や小さな石にも、石塀を支えるのに役に立っている」
という重要な台詞がでてくるのですが、これが最後にあまり活きてこない。
映画の重要なアイテムとして、篤史が良子の誕生日に毎年贈っていた不揃いの真珠でつくったネックレスと、このセリフが関連してくるべきなのだけれど、それがない。

さらに、良子が遺した手紙も、最終的には、「見つける」行為が、なおざりになってしまい、感銘が薄い。

北海道の自然や登場人物の心情などを丁寧に撮っているあたりは好感を持つものの、ストーリーテリングがかなり拙く、いささかガッカリ感はぬぐえません。

評価は★★★(3つ)としておきます。

<追記>
良子役の樋口可南子はケータイ会社のお母さんに見えるし、篤史役の佐藤浩市は押し出しが立派過ぎで、悪くはないけど、うーむ、あまりハマっていないかもなぁ。



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2015年映画鑑賞記録

新作:2015年度作品:32本
 外国映画26本(うちDVDなど 1本)
 日本映画 6本(うちDVDなど 0本)←カウントアップ

旧作:2015年以前の作品:62本
 外国映画49本(うち劇場12本)
 日本映画13本(うち劇場 3本)
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