『怒りの葡萄』:意外と古めかしさは感じない文芸作品 @廉価版DVD

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2011年映画初めはクラシックムーヴィから。
まずは買い込んだDVDを観ていくことにした次第。
文芸作品の映画化の10枚組み廉価版DVDの1枚です。

ジョン・スタインベックの原作をジョン・フォードがヘンリー・フォンダ主演で1940年に映画化したものです。
日本初公開は1965年のこと。
わたしは1980年代か90年代のリバイバル時に一度観ているのですが、恥ずかしながら、内容はさっぱり覚えていず、ジョン・キャラダインの長い顔ぐらいしか記憶にありませんでした。

アメリカ大恐慌の時代、不況の荒波で、数十年に渡って耕してきた土地を追われたジョード一家。
800人の摘み手を募集しているというカリフォルニアを目指すのだが・・・

というストーリー。

カリフォルニアまでの道中と、辿りついてからのキャンプ生活との二部構成のようなスタイルですが、古めかしさはありません。
(初公開時の双葉十三郎先生の評では、この構成が古めかしく感じると評されていましたが)

ヘンリー・フォンダが出所したての無学で無主義のジョード家の長男を演じています。
彼が主演ですが、印象深いのは、元牧師のジョン・キャラダイン。
キャンプでの暴力事件に巻き込まれた形で投獄され、その後、左翼の一派の頭目と目され、あえなく斃死してしまうのです。
終盤で「わたしは、どこにでもいる」と母に言い残してジョード一家から去っていくフォンダに影響を与える、影の主役に他なりません。

「どこにでもいる」というのは、全ての普通のひとびとの意味であり、ラストでジョード家の母親が、生きる活力を失った亭主に、「ひとびとは、しぶとく生き延びる」と言わしめることに繋がっていきます。

アメリカ民謡の「遙かなるレッドリバー・ヴァレー」の音楽も印象的、陰影の濃い画面づくりも魅力的な作品でした。

評価は★4つ半としておきます。

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2011年映画鑑賞記録

 新作:2011年度作品
  外国映画 0本(うちDVD、Webなどスクリーン以外 0本)
  日本映画 0本(うちDVD、Webなどスクリーン以外 0本)

 旧作:2011年以前の作品
  外国映画 1本(うち劇場 0本)←カウントアップ
  日本映画 0本(うち劇場 0本)
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この記事へのコメント

優駿
2011年01月12日 00:42
原作を、中学あたりで読んだ気がするのですが

>恥ずかしながら、内容はさっぱり覚えていず

故郷を追われた一家の食事の場面で、
ベーコンを焼く描写が美味しそうだったことしか記憶にありません…

DVD見たくなりました。

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