『ムースの隠遁』:オゾン監督よっぽど子どもが欲しかったのね @DVD・レンタル

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フランソワ・オゾン監督が『しあわせの雨傘』の前に撮った2009年度作品『ムースの隠遁』をDVDで鑑賞しました。
オゾン監督作品には、陽性の作品と陰性の作品があるのだけれど、この作品は『ふたりの5つの分かれ路』『ぼくを葬る』などの陰性の作品です。
さて、映画。

ムースは金持ち息子のルイと同棲をしていたが、ある日ルイはドラッグの過剰摂取で急死してしまう。
ムースは、ルイの一家が海辺の田舎にもっている別荘に、逃げ隠れるように独りで住む。
ある日、ムースのもとにルイの弟が訪ねてくる。
彼は同性愛者であり、村の青年と懇(ねんご)ろになるが、その一方、ムースに優しい気遣いをみせてくれる・・・

後先を考えない生活や、同性愛など、フランスではこのようなハナシがゴロゴロ転がっているのだろうなぁ、と感じるぐらい自然な描写。
なので、それが、虚しさを増長させている。

結局、ムースは子どもを産むが、その子どもはルイの弟に委ねて逃げ出してしまう。
「あのこを本当に愛して育てられるのは、あなた」という想いがセリフで語られるが、どうにもこうにも無責任な生き方にしかみえない。

オゾンはこのような生き方を肯定も否定もしているわけではないのだろう。
これが彼にとっての自然なのかもしれない。

むむむむ、フィルモグラフィーをみて、もうひとつ気づいたことがある。
この作品の前作は赤ちゃん天使が主役の『Ricky リッキー』。
同性愛者のオゾン監督、よっぽどこの時期、子どもが欲しかったに違いない。

評価は★3つとしておきます。



 

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2013年映画鑑賞記録

 新作:2013年度作品
  外国映画47本(うちDVD、Webなどスクリーン以外26本)←カウントアップ
  日本映画27本(うちDVD、Webなどスクリーン以外 7本)

 旧作:2013年以前の作品
  外国映画51本(うち劇場 2本)
  日本映画10本(うち劇場 1本)
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この記事へのコメント

ぷ~太郎
2013年12月29日 00:46
なるほど、オゾン監督は子供が欲しかったのですか。私はもっぱらルイの弟役の俳優(本業はミュージシャンだそうですが)のイケメンぶりに目を奪われていました。メルヴィル・プポーとはまた違った憂いと色気がありましたね。さすがオゾン監督、美形を見つけるのがうまいですね。

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