『白い花びら』:カウリスマキ監督の転換点のモノクロ・サイレント @DVD・レンタル

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トータル・カウリスマキというタイトルで『愛しのタチアナ』とDVDカップリングされていた1998年製作の『白い花びら』、DVDで鑑賞しました。
劇場公開時にも、閉館した旧ユーロスペースで鑑賞していますが、ほとんど忘れていたので、改めて鑑賞した次第。
20世紀最後のサイレント映画、という触れ込みだったかな。

フィンランドの田舎の農村にユハとマルヤという夫婦がいました。
ふたりはキャベツを育てて売って生計を立てておりました。
ユハは孤児だったマルヤを幼い時分から育てて、彼女が長じてから結婚したものでした。
ある日、軽快なスポーツカーを運転するシュメイッカという男がふたりの暮らす家の近くでエンストして、シュメイッカはふたりの世話になることになりました。
初めて見る都会の男にマルヤのこころは奪われていくのでありました。

アキ・カウリスマキがフィンランドの国民的作家ユハニ・アホの名作をモノクロ・サイレントで映画化したものです。
モノクロ・サイレントといえば最近では米国アカデミー賞作品賞を受賞した『アーティスト』がありますが、サイレント特有の演出(観て判るように、やや誇張した演出)があり、それがこれまでのカウリスマキ節と相いれない感じがします。
極端に台詞が少ない『愛しのタチアナ』では伸び伸びとしていた演出が堅苦しくなってしまっています。

また、キャスティング的にも違和感があります。
ユハとマルヤでは、夫であるユハがかなりの年上であるはずですが、マルヤ演じるカティ・オウティネンがどうしても中年にしか見えず、シュメイッカ役のアンドレ・ウィルムも痩せこけていて、どこからみても色悪の中年。
シュメイッカはもうすこし若くて、イケメンでないと・・・
アンドレ・ウィルムは、新作『ル・アーヴルの靴みがき』では偏屈だけど好々爺を演じているのですがね。

とはいえ、この後『過去のない男』『街のあかり』『ル・アーヴルの靴みがき』とドラマ性に重点を置いていくアキ・カウリスマキ監督の転換点でもあり、見逃せない一編といえましょう。

評価は★3つ半としておきます。

その他のアキ・カウリスマキ監督のレビュー
街のあかり』、同作・追記同作・追記の追記同作・更なる追記
ル・アーヴルの靴みがき
パラダイスの夕暮れ

           
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2014年映画鑑賞記録

 新作:2014年度作品
  外国映画10本(うちDVDなど 1本)
  日本映画 6本(うちDVDなど 0本)

 旧作:2014年以前の作品
  外国映画40本(うち劇場 3本)←カウントアップ
  日本映画12本(うち劇場 3本)
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