『夜空に星のあるように』:リアリズムのケン・ローチ監督デビュー作 @DVD・購入

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最近は新作が順調に日本公開されているケン・ローチ監督。
テレビ畑だった彼が1968年に撮った劇場用映画デビュー作『夜空に星のあるように』をDVDで鑑賞しました。
さて、映画。

出産を終え、退院したジョイ(キャロル・ホワイト)。
彼女はまだ20代前半。
妊娠をキッカケにトムと結婚したが、トムは定職もなく泥棒稼業に身をやつしている。
ある日、仲間とともに強盗を企てたトムは警察に捕まり、刑務所に送られる。
トムの仲間でひとり逮捕を免れたデイヴ(テレンス・スタンプ)と親密になっていくキャロルであったが、そのデイヴも別の強盗事件で捕まってしまう・・・

原題は「POOR COW」。
憐れな牝牛、主人公ジョイのこと。

定職もなく仲間と愚痴を吐くだけの男たち。
そんなダメダメな男に寄り添うしかない女たち。

しかし、女の方はずっとしたたか。
男がいなくなれば、別の頼りになりそうな(とはいっても全然頼りにならないのだけれど)別の男を見つけて、また寄り添う。
食堂のウェイトレスからヌードモデル、商売店主の情婦と身をやつしていくジョイ。

ケン・ローチは、さぁこれが英国の現実ですよ、といわんばかりに淡々とエピソードを積み重ねていきます。
エピソードに被さるのがドノヴァンの軽やかな歌声。
しかしながら、手持ちカメラで撮られた映像はドキュメンタリータッチの徹底したリアリズム。
なにしろ、冒頭の出産シーンは(たぶん)本物(へその緒がついた赤ん坊が写し出されているのだから)。

エピソードとエピソードを字幕で処理して、冗長さを回避しているのも上手い。
ラストは、ジョイへのインタビューと彼女の回答という形式を採り、映画の物語と現実の世界とをリンクさせています。
いずれも、テレビ的手法でしょうが、巧さを感じさせます。

評価は★★★★(4つ)としておきます。

<追記>
中盤、テレンス・スタンプもギターの弾き語りで、のどを披露してくれます。

他のケン・ローチ監督作品のレビューはコチラから⇒『天使の分け前』『ルート・アイリッシュ



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2015年映画鑑賞記録

新作:2015年度作品:28本
 外国映画23本(うちDVDなど 1本)
 日本映画 5本(うちDVDなど 0本)

旧作:2015年以前の作品:58本
 外国映画46本(うち劇場11本)←カウントアップ
 日本映画12本(うち劇場 3本)
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