『シャトーブリアンからの手紙』:生きるなら、命令ではなく、良心に従ってほしい @DVD・レンタル

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ブリキの太鼓』のフォルカー・シュレンドルフ監督が2011年に撮った『シャトーブリアンからの手紙』、DVDで鑑賞しました。
日本では昨年2014年の秋に劇場公開されました。
ドイツ占領下のフランスの政治犯などを収容した収容所で起こった実際の悲劇の映画化です。
さて、映画。

1941年10月、ドイツ占領下のフランス各地ではフランス人による抵抗運動(レジスタンス)が盛んだった。
ある日、フランス西部の街ナントで、レジスタンスによるドイツ人将校暗殺事件が起こる。
事件に対して怒り心頭に発したヒトラーは、報復として150名のフランス人を処刑するように、パリの司令部に命令した。
パリのドイツ軍司令は、この非人道的な命令に当惑し、回避の努力を行うのであったが・・・

多くの政治犯を収容していたシャトーブリアンの収容所にも、この命令が届く。
処刑対象者のリストアップが行われていくなかで、17歳の少年ギィ・モケと明日には釈放されるはずの青年クロードの名前が挙がっていた・・・

というハナシ。

ストーリーとしては、いたってシンプル。
このシンプルさが、戦争の残酷さ、非人道的・非論理的なありようを際立出せていきます。

ドイツ人であるフォルカー・シュレンドルフ監督は、ドイツの軍人のなかにも、このような報復のためだけの非人道的命令に対して当惑して、もっと冷静であろうと努めたひとの姿も描いていきますが、それらのひとびとも最終的には命令を遵守し実行せざるを得なかったと描いています。
これは、ドイツ人としての言い訳ではありません。

つまり、ひとたび戦争が起きてしまえば、その当事者たちは非人道的になってしまい、悲劇がつぎの悲劇を生んでいく結果になってしまう、といっているのです。

劇中終盤、シャトーブリアンの収容所の犠牲者たちの最期に現れる神父(名優ジャン=ピエール・ダルッサン扮演)がドイツ軍人にいうセリフが印象的です。

「君は何に従うのだ? 命令の奴隷になるな」

これは、生きるなら良心に従ってほしい、という監督の声ですね。
この一台詞のために、ダルッサンを起用したのでしょう。

戦後70年、いま、まさに、この台詞の意味を噛みしめるときです。

評価は★★★★(4つ)としておきます。



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2015年映画鑑賞記録

新作:2015年度作品:70本
 外国映画52本(うちDVDなど 8本)
 日本映画18本(うちDVDなど 3本)

旧作:2015年以前の作品:98本
 外国映画80本(うち劇場15本)←カウントアップ
 日本映画18本(うち劇場 5本)
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