『チャイルド44 森に消えた子供たち』:散漫なのか冗漫なのか説明不足なのか @DVD・レンタル

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2015年の観逃し作品の落穂拾い第2弾は『チャイルド44 森に消えた子供たち』。
トム・ロブ・スミスのベストセラーミステリーを映画化したもので、スターリン政権下のソ連を舞台にしたもの。
実在したソ連の連続殺人犯チカチーロの事件(事件は1980年代を中心に起こったが)を題材にし、年代を移して物語を創作したものらしい。
さて、映画。

ソ連軍によるベルリン陥落の英雄レオ・デミドフ(トム・ハーディ)は、国家保安省MGBのエリート捜査官。
彼は、ベルリン陥落時に旗を掲げるという象徴的な写真で知られているが、実際に旗を立てたのは別人。
撮影の「都合」により、代役しただけだ。

ある日、同僚の幼い息子の全裸惨殺死体が線路脇で発見されるが、上層部は「理想国家・ソ連には殺人などない」と主張し、事故として処理しようとする。
レオは独自で捜査をしようとしたが、妻ライーサ(ノオミ・ラパス)にスパイ容疑がかけられてしまう。
レオは、妻を保護しながら捜査を続ける・・・

というハナシ。

題材は、さまざまな要素が絡み合っていて面白そうなのだが、どうも興が乗らない。

スターリン政権下の窮屈さが随所に感じられ、主題のひとつでもあるが、それがかえって映画をキュークツにしたのか。
それとも、殺人犯を追うものがスパイ(及びスパイ補助)として追われる二重構造がさばきききれていないのか。
または、犯人の動機がよく判らないからか・・・

複雑な要素が点在するだけで、どうにもこうにも散漫で書き込み不足のような印象を受けました。

特に、レオが事件を追う動機というか、執念の源となるものが、よくわからない。
たぶん、「偽りの英雄」としての自己を否定して、事件解明に真実の自分を賭けているのかもしれませんが。
主役のトム・ハーディの線が細い(というか俳優としての魅力を感じない)ので、そこいらあたりに説得力を感じませんでした。

加えて、連続殺人犯があっさりと見つかってしまうのは、なんともはや。
ゲイリー・オールドマン演じる地方警察署長の頭脳が冴えているのか、トムがボンクラなのか、わからなくなっちゃう。

また、殺人犯が元軍医で、トムと同じように戦場に赴いていたことも意味はあるが、描きかたとしてはあっさりしている。

寒々とした映像などの見どころはあるのですが、ダイジェストしすぎた脚本と力の入れ所がどこなのか判然としない演出で、冗漫に感じてしまいました。

評価は★★★(3つ)としておきます。

<追記>
出演者がロシアなまりの英語を話しているのは、やはり違和感がありますね。
普通の英語でいいように思うのだけれど。



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2016年映画鑑賞記録

新作:2016年度作品:13本
 外国映画 9本(うちDVDなど 0本)
 日本映画 4本(うちDVDなど 1本)

旧作:2016年以前の作品:11本
 外国映画11本(うち劇場 3本)←カウントアップ
 日本映画 0本(うち劇場 0本)
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この記事へのコメント

おすもうさん
2016年03月17日 01:04
いや~、何といってもトム・ハーディの魅力のなさ!途中まで彼が主役とは思わなかった。ミステリーとしても中途半端で散々。

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