『1001グラム ハカリしれない愛のこと』:測るなら人間中心に測りたいね @DVD・レンタル

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ノルウェーのベント・ハーメル監督の最新作『1001グラム ハカリしれない愛のこと』、DVDで鑑賞しました。
ハーメル監督作品では過去に『ホルテンさんのはじめての冒険』『クリスマスのその夜に』を鑑賞しており、いずれも散文的な感じで、ちょっとまとまりに欠けるかなぁというのが印象。
とはいえ、淡々と(というか飄々というか)した味わいは、嫌いではありません。
まぁ、そうでなきゃ、3本目は観ないわねぇ。
さて、映画。

ノルウェーの国立計量研究所に勤めるマリエ(アーネ・ダール・トルプ)。
彼女の役目は、国内の計量設備が基準どおりであるかを検査すること。
長さから重さまで、さまざま。
そんな彼女だから、性格はきっちりとしており、堅苦しいといえなくもない。
けれど、私生活では離婚したばかり。
原因が彼女の堅苦しさにあったかどうかは不明だが、多分にあったのではなかろうか。
そんな折、同じ研究所に勤める父アーンスト(スタイン・ヴィンゲ)が急死したことから、父が管理していたノルウェーの「キログラム原器」を携えて、パリの国際会議に出席することになった・・・

というハナシで、タイトルに「1001グラム」とあるから、このキログラム原器が実は1000グラムでなくて・・・ということから混乱が巻き起こるコメディかと思っていました。

でも、よくよく考えればベント・ハーメル監督なので、そんなコメディコメディしたコメディは撮らないよね。
まぁ、途中、キログラム原器が破損してしまうという事態は訪れるけれど、原器自体が壊れるわけではなく、そこから笑いが生まれるわけでもない。

でも、どことなく不思議で、体感的なハナシに展開していく。

タイトルの「1001グラム」は、死んだ父親の遺灰の重さ。
軽量当初は「1022グラム」という数字が示されるが、そのうちに少しずつ減っていって「1001グラム」になる。
喪われた「21グラム」は魂の重さだと劇中で説明されている。

わずか「1グラム」の違い。
父親の遺灰が原器であってもおかしくないんじゃないかしらん。
そう思うとなんだか不思議で、すこし可笑しい。
ちょっと微笑ましい。

と、マリエも、そう感じるわけ。
で、彼女は、パリの国際会議で知り合った元国際計量研究所教授のパイ(ロラン・ストケル)と心うち解けていく、という展開になる。

打ち解けたあと、ふたりが交わす会話が面白い。
フィートだとか、インチだとか、尋だとか、長さの単位について話すのだが、それらはそもそも、足の長さだとか、親指の長さだとか、手を広げたときの長さとかが基準になっている単位。

杓子定規の原器だとかそんなものではなく、人間が中心でいいんじゃない? という度量。
マリエも度量が大きくなったわけで・・・というオチ。

最後の最後に交わされる長さについても、また面白い。
「15.5センチ」「18センチ」。
どっちを○○○の単位にすればいいかしらん。
パイの意見を採って、後者がふたりの間の単位になるのでしょうね。

先に観た2作品よりも、今回の方が好みです。

オマケ込で、評価は★★★☆(3つ半)としておきます。



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2016年映画鑑賞記録

新作:2016年度作品:39本
 外国映画28本(うちDVDなど 0本)
 日本映画11本(うちDVDなど 1本)

旧作:2016年以前の作品:51本
 外国映画43本(うち劇場 8本)←カウントアップ
 日本映画 8本(うち劇場 2本)
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