『晴れた日に永遠が見える』 :興味深い題材の喜歌劇だけれど、少々重苦しい @DVD
買い置きDVD、時間をみつけて観ていかないと・・・と思って、連続鑑賞。
『ビクター/ビクトリア』に続いて観たのは『晴れた日に永遠が見える』。
1970年製作の、ヴィンセント・ミネリ監督、バーブラ・ストライサンド主演のミュージカル。
ミュージカル・・・好きなんです。
ただし、ドラマ性の高い、重苦しいのは・・・ちょっとね。
さて、映画。
ニューヨークに暮らす女子学生デイジー(バーブラ・ストライサンド)は、花の成長を早めたり、電話が鳴るのが予知できたりと、不思議な能力を持っている。
近々大手企業に就職する彼氏もいて幸せなのだけれど、唯一の悩みは超が付くほどのヘヴィスモーカー。
彼氏の就職に不利なので、止めてみたいが、自分ではどうすることもできず、催眠術の名手である精神病医学のシャボー博士(イヴ・モンタン)によってどうにかしてもらおうと出席した講義の最中、催眠術にかかってしまう・・・
といったところから始まる物語で、その後、デイジーはシャボー博士から催眠治療を受けることになるのだが、その過程で、デイジーの深層心理中に前世の記憶があることがわかる。
彼女の前世は19世紀のメリンダという公爵夫人で、メリンダもまた不思議な予知能力があり、そのため裁判にかけられていた。
そして、催眠治療中、デイジーはメリンダとして振る舞い・・・
と展開し、シャボー博士はメリンダに同情と共感と少なからぬ愛情を抱いていく・・・というコメディ。
なので、いま観ても結構興味深い題材なのだけれど、いかんせん、映像表現が安直。
デイジーが催眠治療でメリンダになっている際の物語を、19世紀のコスチュームプレイでみせてしまうので、面白みが半減。
ここは、現代の治療室のままで、メリンダになって奇矯な振る舞いをする、という方が面白みが増したはず。
コロッと催眠術にかかってしまう様など、バーブラ・ストライサンドのコメディエンヌぶりが可笑しいだけに、デイジー/メリンダの変身をワンカットで観て観たかったです。
元々はブロードウェイでのヒットミュージカルだというのだが、どんな演出をしていたのか気になるところ。
映画としては、巻頭と巻末を除いて、ほぼほぼセット内で演技が進むので、少々息苦しい。
冒頭の、微速度撮影で撮られた花が急激に成長する様子を背景にしたナンバーや、終盤、イヴ・モンタンが歌う「カム・バック・トゥ・ミー」などは野外ロケなので、開放感があって楽しいのだけれど。
評価は★★★☆(3つ半)としておきます。
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2018年映画鑑賞記録
新作:2018年度作品:31本
外国映画25本(うちDVDなど 1本)
日本映画 6本(うちDVDなど 0本)
旧作:2018年以前の作品:23本
外国映画18本(うち劇場鑑賞 2本)←カウントアップ
日本映画 5本(うち劇場鑑賞 1本)
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