『悪魔が来りて笛を吹く』: ヒロイン役はベスト、新解釈は成功かどうか @BS放送

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吉岡秀隆=金田一耕助のテレビドラマ『悪魔が来りて笛を吹』のレビューです。
観て暫く経っているののですが、横溝正史・金田一耕助ものファンとしては感想は残しておかねば・・・

戦後間もない東京のお屋敷町。
華族の椿子爵(益岡徹)は、宝石商である天銀堂の強盗殺人事件の嫌疑をかけられ自殺した。
子爵の娘・美禰子(志田未来)は事の真相を得るため、私立探偵の金田一耕助(吉岡秀隆)に事件の解明を依頼した。
折しも、その夜、子爵邸では子爵の未亡人アキ子(筒井真理子)の主治医兼愛人の目賀博士(山西惇)による砂上占いが行われ、金田一はそこへ同席することになる・・・

といったところからはじまる物語は、これまで古谷一行版のテレビドラマでも、西田敏行版の映画でも描かれてきたのと同じ。

ただし、今回は、予算の関係からか、前半では、週戦後すぐ、華族制度の解体といったあたりを描く余裕がなく、早い段階で第1の事件に突入する。
そして、その後も、事件の鍵となる須磨への探索行もかなり早く登場し、時代背景は、まぁどうでもいいか・・・という感じがしないでもない。

この作品、犯人の出自の意外性もさることながら、そんな犯人を生み出した家族制度の滓(おり)のようなものが重要なテーマなのだけれど、そこを描かないかわりに、犯人が自分の出自を知らななかった・・・というように展開し、上手い(ような)感じもする。
これは、たぶんに、前半で、時代背景を描かないことから生じた(予期せぬ)効果のようにも思える。

ま、この新解釈(原作からは離れているが)は悪くないとは思うが、アキ子夫人の描き方は底が浅く、これってちょっとどうなのかしらん、とも思わざるを得ない。

犯人役は、テレビ版を越えるまではいかないが、映画版の肉体派よりは適役な感じ。

ヒロインの椿子爵の愛娘役は、今回の志田未来がテレビ版・映画版と比べると、ベストな配役と思いました。

あ、最後に・・・
頭を掻きむしる金田一役の吉岡秀隆、彼が演じているのでさすがに事件が起こる前に解決は出来ないよなぁ・・・と思ってしまいました。

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この記事へのコメント

かばくん
2018年11月20日 14:54
びみょう~な作品でしたな。
2018年11月21日 20:53
かばくんさん、たしかに微妙な出来で、キャッチーに出来ていましたが、時代背景とか人間の奥底の恐ろしさとか哀れさとかはまるで足りませんでしたね。

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