『グッバイ・クリストファー・ロビン』: 父・夫、妻・母、息子の物語 @DVD・レンタル

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落穂ひろい鑑賞の小休止。
映画は『グッバイ・クリストファー・ロビン』。
良作の多いFOXサーチライトですが、現在公開中のディズニー映画『プーと大人になった僕』との対決を避けたのか、DVDスルーになってしましました。
なお、日本の高橋源一郎によって『さよならクリストファー・ロビン』という小説があるのようですが、関連はありません。
さて、映画。

第一次世界大戦から帰還したアラン・A・ミルン(ドーナル・グリーソン)。
『西部戦線異状なし』に描かれたような激戦を切り抜けてきた。
PTSDに陥った彼をよそに、根っからの上流階級気質の妻ダフネ(マーゴット・ロビー)は、彼に従前どおり舞台喜劇の戯曲を執筆することを願っている。
とはいえ、アランの傷はいえず、家族を得れば・・・という期待から、息子を出産する。
愛息子はC・R(クリストファー・ロビン)と名付けらるが、アランの傷は癒えない。
それでもどうにかロンドンで暮らしていたアランは、ロンドンを離れ、田舎町で暮らすことを決意する。
息子クリストファー・ロビンは9歳のときだった・・・

というところからはじまる物語で、「くまのプーさん」誕生秘話の実録物語。

あらば、「くまのプーさん」に描かれた楽しい日々が綴られるのかと思うとさにあらず、アランのPTSDは癒えず、癒えていく過程で息子と過ごした日々を「くまのプーさん」として架空の物語として執筆。
アランの傷は癒されるが、人気になったプーとクリストファーは世間の引っ張りだこ。
根っからの上流階級気質(セレブ。とにかく周りからちやほやされたい)の妻ダフネは、クリストファー・ロビンをことあるごとにマスコミに露出していく。
しかし、アランはそれを抗えない・・・
と展開する物語はシビアのひとこと。
絶対、ディズニー映画では描けない雰囲気で、気弱になっていくアランをドーナル・グリーソンが巧みに演じている。

そんな物語だから、両親によってスポイルされていく少年クリストファー・ロビンの姿は痛々しく、幼いウィル・ティルストンがこれまたうまく演じている。

なので、ディスニーのプーさんしか知らない観客(わたしもこのひとり)には、かなりのショックで遣り切れなさもものすごくあるのだけれど、父と息子、夫と妻、有名人と市井のひとびとの関係・感じ方がよく表現されていて、感じるところが多かったです。

なお、吹替え版で観たので定かではないのだが、17歳になったクリストファー・ロビンが第二次世界大戦に志願する際、「一兵士ミルン」といっているのは原語だと「プライヴェイト(二等兵)・ミルン」なのだろう。
有名人になり、プライバシーがなかった彼の、自分個人を表す言葉として使われていたのだと思います。

評価は★★★★(4つ)です。

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2018年映画鑑賞記録

新作:2018年度作品:62本
 外国映画51本(うちDVDなど 3本)←カウントアップ
 日本映画11本(うちDVDなど 0本)

旧作:2018年以前の作品:63本
 外国映画56本(うち劇場鑑賞13本)
 日本映画 7本(うち劇場鑑賞 1本)
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この記事へのコメント

ぷ~太郎
2018年11月21日 16:28
そうですね、有名になることと引き換えに失ったものの大きさですね。子供にはあまりにも大きすぎた、でも大人になったクリストファー・ロビンはそれも仕方がなかったと理解したのでしょうね。自分は辛かったけどそれにとって世界に飛び出したプーさんに救われる人達もいることを。「プーと大人になった僕」よりはるかに見応えのある作品でした。
2018年11月21日 22:04
ぷ~太郎さん、見応えは『プーと大人になった僕』よりもこちらの作品の方が上でしたね。
こういう作品が劇場で上映されないあたり、現状の幅の狭さが感じされて仕方ありません。

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