『ぼけますから、よろしくお願いします。』:この道はいつか行く道、通るかもしれない道 @ロードショウ

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年が変わって2019年、早くも1週間が過ぎました。
みなさま、いかがお過ごしでしょうか?
例年どおり、大阪の老親のところへ遠征して、単館系映画館で何本か鑑賞してきました。
ことし最初の作品は、『ぼけますから、よろしくお願いします。』。
タイトルに「。」が入っているので、文末に映画タイトルが来ると、「。」が続いて、どうもヘンは感じがしますね。
昨年11月に公開が始まったので、もう2か月のロングラン。
東京でも上映が続いているのですが、自宅から遠く、なかなか足を運べない劇場なので、これは助かりました。
さて、映画。

ドキュメンタリー作家の信友直子監督のご両親、高齢であるが広島県呉市でご健在。
だが、どうにも母親の具合がよくない。
医者の診断ではアルツハイマー型認知症になっているという。
監督のお父さんは90歳にして家事をすることになる・・・

という、まぁ、ぶっちゃけていうと、これまでにもかなりの作品が作られている分野のドキュメンタリーなのだけれど、お父さんもお母さんもユーモラス。

ただ、ユーモラス、というだけでなく、永年生きてこられたことによる頑固さなどがあり、それが観ていて面白い。

初期段階では「どうして、こうなっちゃったんだろうねぇ」と不安な様子も映し出され、それを監督が撮っていると「わたしばかり撮るな!」と怒り出すあたり、観ている方としては「そりゃそうだろうね」と納得する。

ヘルパーさんがやって来ると「家の片づけはしなきゃいけない」と奮ったりし、ヘルパーさんからの提案を「うん、そうね」と素直に聞き入れるが、帰ると「わたしはデイサービスみたいなところには行きたいんだよ」と言う。
このあたりの外面の良さも、「そうだよねぇ」と納得できる。

お母さんがあまりにゴネてしまったときのお父さんのひと言が効いている。
「お前は、気位が高すぎるんじゃ」

ははは、そうかも。

認知症になったからといって感情や本性(アイデンティティ)までは喪わない、そういうことも聞いたことがあるし、その通りなのだろう。
そういう感情やアイデンティティと向き合うことが大切なのだろう。

この道はいつか行く道、通るかもしれない道。

通り方はそのひとそれぞれかもしれないが、通る時の挨拶は、『ぼけますから、よろしくお願いします。』。

評価は★★★★(4つ)です。

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2019年映画鑑賞記録

新作:2019年度作品: 0本
 外国映画 0本(うちDVDなど 0本)
 日本映画 0本(うちDVDなど 0本)

旧作:2019年以前の作品: 1本
 外国映画 0本(うち劇場鑑賞 0本)
 日本映画 1本(うち劇場鑑賞 1本)←カウントアップ
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この記事へのコメント

ぷ~太郎
2019年03月27日 14:50
そうなんですよね、まだ介護未経験の頃なら、りゃんひささんと同じように落ち着いて映画作品として楽しめたんだと思います。実際、よくできた作品ですし。でもどんな状態であっても親の介護の経験の後だと、身につまされたとしか言いようがありませんでした。カメラの向こう側が感じられるとでも言いましょうか。こういう画面だけれど、この奥はこうなっていて、実際こんな匂いがしてとか、すぐ頭にうかんでしまい、おまけに自分の親まで思い出されて、ホントにいい映画だけにある意味切なかったです。

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