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zoom RSS 『運び屋』:ベテランによる手慣れた話芸 @試写会

<<   作成日時 : 2019/03/02 23:32   >>

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クリント・イーストウッド監督最新作『運び屋』、ひと足早く、試写会で鑑賞しました。
今回のイーストウッは、主役も兼務。
1930年生まれなので、今回が最後の主演作・出演作かも・・・と思わなくもない。
さて、映画。

永年、ユリの栽培に情熱を傾け、家族のことは蔑ろにしていたアール・ストーン(クリント・イーストウッド)。
品評会を優先して、娘(アリソン・イーストウッド)の結婚式もすっぽかしたこともある。
妻(ダイアン・ウィースト)とも別れ、農場も借金のカタに手放さざるを得なくなったある日、孫娘の結婚前日パーティを訪れたアールは、パーティは追い出されるも、出席者のひとりから「ちょっと運んでもらいたいものがある・・・」と持ち掛けられる。
貧すれば鈍す、中身は訊かずに、永年の無事故無違反の腕で運ぶことになったものは、メキシコから持ち込まれるコカインだった・・・

といったところから始まる物語で、あらすじだけ書くとサスペンス映画、それも90歳近い老人が主役なので、クリストファー・プラマー主演『手紙は憶えている』みたいなヒリヒリ系映画かと思いきや、さにあらず。

老人の運び屋アールに、お目付け役が加わり、どことなく相棒(バディ)+ロードムーヴィの趣き。
ロードムーヴィといっても、シカゴとの往復ドライブ、同じような行程なので、ハラハラ度なんて、ま、まるでない。

アールがお目付け役の若い衆に人生訓を垂れたり、メキシコのボス(アンディ・ガルシア)に招待されて年甲斐もなく(いや、高齢なのは自覚しているけど)羽目を外したりと、自由気ままな老人の人生で、これを良しとするか悪しとするかで、映画の好き嫌いは分かれそう。
イーストウッド本人がこれを良しとはしていない(が、好しとはしている感もある)ので、最後の最後は家族のもとにに帰ってきちゃう。
そこいらあたりは、なんとも自分勝手なハートウォーミング話みたいな感じがして、お尻がむずがゆくなっちゃうので、個人的には、「オレは家族なんてしらないよ、ま、別に運び屋してても、人生最後は悪くないからね」なんて平然としてもらったほうが面白かったのだけれど。

あ、ここまで書かなかったけれど、「凄腕運び屋」を追う麻薬捜査官たちの面々、ボスのローレンス・フィッシュバーン、実働部隊のブラッドリー・クーパーマイケル・ペーニャと顔触れは凄いが、どうにもボンクラに見えてしまう。
ま、そこの追いつ追われつが主眼じゃないので、最後の逮捕劇はあっけない。

ということで、ベテランによる手慣れた話芸だけれど、それ以上の面白さがないともいえるのだけれど(それを言っちゃいけないのかも)。

評価は★★★☆(3つ半)です。

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2019年映画鑑賞記録

新作:2019年度作品:12本
 外国映画12本(うちDVDなど 0本)←カウントアップ
 日本映画 0本(うちDVDなど 0本)

旧作:2019年以前の作品:17本
 外国映画13本(うち劇場鑑賞 5本)
 日本映画 4本(うち劇場鑑賞 2本)
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運び屋
90歳のアール・ストーンは退役軍人。 家庭を顧みず高級ユリの生産に打ち込み成功した時期もあったが、今は自宅も農園も差し押さえられ孤独な毎日を送っている。 ある日彼は、簡単に金になるという仕事を持ちかけられる。 高額な報酬に惹かれて引き受けたが、それは巨大麻薬組織の危険な「運び屋」だった…。 クライム・サスペンス。  ...続きを見る
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ここなつ映画レビュー
2019/04/16 12:46

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
こんにちは。
書かれていらっしゃるように、最後までスーダラな感じで家族のことなんか関係なく我が道をいってくれるパターンでもそれはそれで良かったような気がしますが、まあそうすると恐らくカタルシスに欠けるのでしょうね。

とこで、貴ブログにトラックバックをつけさせていただいたのですが、反映されていなかったようですので、再度チャレンジします。もし時間差でダブルようなことがあれば、片方を消していただけると幸いです。
ここなつ
2019/04/16 12:41
ここなつさん
コメントありがとうございます。
>最後までスーダラな感じで家族のことなんか関係なく我が道をいってくれる
方が個人的には好みでした。
そうすると、当然、カタルシスはないのですが、そこいらあたりを求めて描いちゃうあたりに「作家」イーストウッドは感じず、やはり、「職人」イーストウッドなんだよなぁと思うわけです。
りゃんひさ
2019/04/16 20:22

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