『ジャッカルの日』:サスペンスは勿論のこと、一級のアクション映画でもある @DVD

画像

フレッド・ジンネマン監督1973年作品『ジャッカルの日』、買い置きDVDで鑑賞しました。
子どもの頃、テレビ放送で観た記憶はあるけれど、全尺を鑑賞するのは、これが初めて。
さて、映画。

1962年秋、アルジェリアのフランスからの独立を認めたドゴール仏大統領は、軍部などの右翼過激派から反感を買い、地下組織OASからの襲撃を受ける。
しかし、その襲撃は失敗に終わり、主犯格は死刑となった。
OASは、プロの外国人暗殺者を雇うことに決めた。
男(エドワード・フォックス)はコードネームを「ジャッカル」と名乗った・・・

というところからはじまる物語で、フレデリック・フォーサイスのベストセラー小説の映画化。

そこから先は、「ジャッカル」vs.仏英警察の攻防。

攻防・・・とは書くものの、派手派手しいアクションなどは皆無。

「ジャッカル」は暗殺のための手段と時間と場所を選定し、それに必要な道具を揃えていく。
複数の身分証明書、変装のための道具、暗殺に適した武器・・・
もう、淡々と、プロとして仕事をするのみ。

対する警察は・・・
といえば、暗殺者は誰なのか、どう名乗り、どのような姿をしているのか、潜伏先はどこなのか、そして、暗殺の時日と場所は・・・というのものを丹念に洗い出していくだけ。
フランス側で指揮を執るのがルベル警視(ミシェル・ロンズデール)で、一見凡庸っぽいが、とにかく粘り強い雰囲気を醸し出している。
捜査方法も地味で、入国者の洗い出し、滞在先の洗い出し・・・と、地面に這いつくばっての捜査か、書類の突合作業ばかり。

なので、「何も起こらないじゃないか」なんていうひとも出てくるかもしれないが、この映画は、そんな地味な作業を「必要最小限」の映像と音響で魅せていきます。

この「必要最小限」というのは、かなり難しい。
それも「行動で」である。
この「行動」とは、すなわち「アクション」であり、この映画はアクション映画なのである。
それも第一級のアクション映画。

いくつか描かれる殺人のシーンは、そのものズバリのシーンを描かない。
リアクション、もしくは事後の描写だけ。
そんな抑制があるので、中盤描かれる、「ジャッカル」の試射シーンが素晴らしい。

100メートルほど離れた樹の枝に釣った西瓜。
照準器を覗き、撃つ。
弾は少しズレる。
照準器を修正し、撃つ。
中心に近づくが、ほんの僅かにズレている。
再び、修正。
そして・・・カメラを切り返して、西瓜に命中、木っ端みじんに飛び散る・・・

こういう描写をスリルを含んだアクションというのだ。

評価は★★★★☆(4つ半)です。

------------------
2019年映画鑑賞記録

新作:2019年度作品:20本
 外国映画20本(うちDVDなど 1本)
 日本映画 0本(うちDVDなど 0本)

旧作:2019年以前の作品:31本
 外国映画25本(うち劇場鑑賞 7本)←カウントアップ
 日本映画 6本(うち劇場鑑賞 2本)
------------------

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック

  • ジャッカルの日

    Excerpt: フランスのドゴール大統領暗殺をもくろむ殺し屋“ジャッカル”の、謀略を描くフレデリック・フォーサイスの同名ベストセラー小説の映画化。 社会派サスペンス。 Weblog: 象のロケット racked: 2019-04-12 20:48