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zoom RSS 『デストラップ 死の罠』:面白い舞台劇を映画でみせてあげようという試み @DVD

<<   作成日時 : 2019/05/11 21:41   >>

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シドニー・ルメット監督の1982年製作『デストラップ 死の罠』、DVDで鑑賞しました。
初公開時にも観ているのですが、以前購入したDVDでの鑑賞です。
さて、映画。

ミステリ専門の劇作家シドニー・ブリュール(マイケル・ケイン)の新作舞台は酷評の嵐。
かつてヒット作は出したが、その後はダメダメ作品連発のシドニーは、いまは妻マイラ(ダイアン・キャノン)の資産で食っているようなありまさま。
そんな彼のもとへ、大学での講義をした教え子アンダーソン(クリストファー・リーヴ)から処女戯曲が送られてくる。
一読で傑作と感じたシドニーは、その戯曲を横取りして自作として発表しようと妻に持ち掛ける。
ただ、妻はそんなことはできないと突っぱねるが、アンダーソンが改稿のアドバイスを得たいとしてシドニーのもとを訪ねて来・・・

というところから始まる物語で、大元はブロードウェイで大ヒットとなったアイラ・レヴィンの同名舞台劇。
その舞台劇の映画化なのだが、ストーリーの二転三転ぶりはいろいろなところで語られているので、そこんところは割愛して、映画化した際の目論見(と思うところ)を中心に考えたい。

たぶん、映画化にあたっては、「ブロードウェイのヒット作品を観れない観客に向けて、舞台を観た!感を醸成する」というところで、さらに「映画ならではの表現による面白さ」を付加価値として追加した、といったところ。
そういう意味では、舞台と映画は基本的に別物だろうから、かなりチャレンジングといえる。

演出劇には、前半は、かなり長廻しのロングショット(とはいえ、カメラはかなり動くのだが)を使用している。
それも、シドニーの自宅の一階部分という屋内で。
ここは、多分に、舞台の再現感が高く、映画的には「退屈」な撮り方かもしれない。
(けれども、おぉ、こんな舞台劇かぁ、という思いは強くなる)

で、後半、嵐の夜のクライマックスは一転、アップ&カットバック&明滅する画面と、映画的手法が多々。
つまり、作り手としては、「ほら、舞台ではここまでスリリングで迫力のあるサスペンスは見れませんよ。これが映画ならではです」と言っている。

さらにさらに、元の舞台を観ていないのでわからないのだけれど、冒頭と巻末で登場する舞台劇のシーン、これは映画オリジナルの表現ではありますまいか。
冒頭のシーンは状況説明ともいえるけれども、巻末のシーンはジャンプカットでつないでいるので、舞台表現としてはなさそうな感じがしますし、ラストはかなり人を食ったような繋ぎで、虚実→実虚に反転させる上手さがあります。

脚本&製作総指揮のジェイ・プレッソン・アレンは、本作以前に『マーニー』『キャバレー』『ファニー・レディ』『プリンス・オブ・シティ』などを書いているが、同時期に『評決』(アンクレジット)を書いた後、テレビ作品に転向している。
高齢だったのかもしれないが、力尽きたのかもしれません。

評価は★★★★(4つ)です。

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2019年映画鑑賞記録

新作:2019年度作品:26本
 外国映画26本(うちDVDなど 1本)
 日本映画 0本(うちDVDなど 0本)

旧作:2019年以前の作品:38本
 外国映画30本(うち劇場鑑賞 7本)←カウントアップ
 日本映画 8本(うち劇場鑑賞 2本)
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デストラップ 死の罠
劇作家シドニーは、ヒット作が書けず大スランプに陥っていた。ある日、昔の教え子が初めて書いた台本が郵送されてきた。一読するやその素晴らしさに魅せられたシドニーは、それを自作にしようとするが…。 サスペンス。 ...続きを見る
象のロケット
2019/05/16 01:44

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