『パパは奮闘中!』:フランス版『家族を想うとき』 @DVD・レンタル

パパは奮闘中.jpg

初夏にロードショウされた『パパは奮闘中!』、DVDで鑑賞しました。
謳い文句が「『クレイマー、クレイマー』の感動から今-」というもの。
シングルファーザー奮闘記のコメディかと思いきや・・・
さて、映画。

大手流通会社の配送センターで働くオリヴィエ(ロマン・デュリス)。
ブティックで働く妻のローラ(ルシー・ドゥベ)と幼いふたりの子どもがいるが、組合活動も行っている彼は、自宅にいることが少ない。
そんなある日、ローラが突然家を出て行ってしまう。
妻の失踪理由はわからず、慣れない育児もこなさなければならなくなって・・・

というところから始まる物語で、謳い文句に引用された『クレイマー、クレイマー』のような映画というよりも、先ごろ公開された『家族を想うとき』に似たアプローチの作品。

とにかく、妻の失踪理由が不明で、オリヴィエ同様、観ている我々も「もがき苦しむ」ことになる(原題「NOS BATAILLES」は、私たちがもがき苦しむこと、の意)。
妻の足取りを追ってゆくと、知らないところで精神科に通院していたことはわかるが、だからといって何の解決にも気休めにもならない。

さらに、オリヴィエが勤める配送センターでは従業員の解雇が続き、彼がリーダーを務めるチームでも、病気や妊娠を理由に従業員は解雇される。

ここいらあたりは、労働者を流動的に活用しようという名目の政策からだと思うが、そのような政策は日本でも取り入れられようとしているので、よそ事とは思えない。

オリヴィエは、他都市の労働組合支部での専従員の空きをとるか、会社が奨める人事部への転属のどちらかを選択せざるを得なくなるところまで追いつめられる。
後者は、正社員として雇用条件は安定するが、他の従業員への解雇通告を出す役割で、かつ、解雇された前任の人事部マネージャの後釜である。

かなりのシリアスシーンが続くので、観ていてヒリヒリしてくる。
オリヴィエが最終的に採る決断も、安直なハッピーエンドではない。
フランス版『家族を想うとき』と言ってもいいでしょう。

評価は★★★☆(3つ半)としておきます。

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2019年映画鑑賞記録

新作:2019年度作品:118本
 外国映画89本(うちDVDなど22本)←カウントアップ
 日本映画29本(うちDVDなど10本)

旧作:2019年以前の作品:81本
 外国映画56本(うち劇場鑑賞14本)
 日本映画25本(うち劇場鑑賞10本)
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この記事へのコメント

2019年12月29日 23:12
確かに、労働環境を取り巻く社会の不条理と戦う部分は、「家族を想うとき」と同じものがありますね。
ただ、仕事ばかりで、家の事は任せっきりだった父も悪いとはいえ、子供を置いて、あまりに身勝手な母の行動はクズ過ぎる、と思ってしまいました。
りゃんひさ
2019年12月30日 14:32
トリトンさん

子どもを置いて失踪してしまう母親には共感できず、そこんところが『家族を想うとき』とは異なりますね。