『白い恐怖』 :迷惑至極な白い恐怖男の一人合点の独り相撲事件 @DVD

白い恐怖84R.jpg

アルフレッド・ヒッチコック監督の1945年作品『白い恐怖』、DVDで鑑賞しました。
1980年代に京都祇園会館でその他2本と併せて観て以来なので、30数年ぶりということになります。
さて、映画。

精神病治療院「緑の園」。
永年所長を務めたマーチソン博士(レオ・G・キャロル)は更迭され、新所長が迎えられることになった。
赴任したエドワーズ博士(グレゴリー・ペック)は想像以上に若い博士だった。
院に勤める堅物女医のコンスタンス・ピーターゼン博士(イングリッド・バーグマン)とエドワーズ博士は、一目会ったその時に恋に落ちてしまう。
が、エドワーズ博士は何故か、白地に細い縞模様に恐怖してしまう・・・

といったところからはじまる物語で、精神分析をテーマにしたはじめての映画とされるサスペンス映画。

原題の「SPELLBOUND」は、呪文(SPELL)+BOUND(縛り付ける)というところから、「(何かに)憑りつかれて」という意味。

白い恐怖に憑りつかれたエドワーズ博士の謎を、ひとめ惚れの恋に憑りつかれたピーターゼン博士が救うというのが物語の中心で、どちらかというと変型メロドラマの意味合いがかなり濃く、ふたりが接近するとミクロス・ローザ作曲の甘美なテーマ曲が繰り返し繰り返し鳴り響く。

で、エドワーズ博士の白い恐怖の原因が判明し、めでたしめでたし・・・となるところが、彼に本物のエドワーズ博士殺害の嫌疑がかけられて・・・と展開する終盤は、何度観てもよくわからない。

今回ようやくわかったので、事件のあらましを書くと、こうなる。

更迭されたマーチソン博士が、赴任前のエドワーズ博士をスキー場で転落死を装って殺害。
マーチソン博士は、新任所長が赴任しないので、安心していたところ・・・
現場に居合わせた、白い恐怖男が白い恐怖発作を発症して、自分がエドワーズ博士を殺したと思い込んでしまう。
思い込んだ白い恐怖男は、咄嗟にエドワーズ博士になりすますが、なりすましたことを忘れた状態で院にやって来る。
そこでピーターゼン博士と恋に落ちるが、ある日、自分がエドワード博士を殺したことを思い出して、ふたりして逃亡・・・

という話なわけね。
とにかく、迷惑至極な白い恐怖男の一人合点の独り相撲で、真犯人のマーチソン博士が気の毒になってきます。

演出的には、白い恐怖の原因が判明し、めでたしめでたし・・・のあたりが平板で、ここに力をいれないとその後の展開が腰砕けになっている感があり、そういう意味ではヒッチコック監督作品としてはあまり上位に推すことができません。

なお、鑑賞したDVDは、終局に二駒の「赤い衝撃」がきちんと挟み込まれていました。
これがあるのとないのとでは、やはり締まりが違いますね。

評価は★★★☆(3つ半)としておきます。

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2020年映画鑑賞記録

新作:2020年度作品: 33本
 外国映画25本(うちDVDなど 4本)
 日本映画 8本(うちDVDなど 0本)

旧作:2020年以前の作品: 39本
 外国映画22本(うち劇場鑑賞 2本)←カウントアップ
 日本映画17本(うち劇場鑑賞 0本)
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この記事へのコメント

ぷ~太郎
2020年05月11日 22:56
この作品、未見だと思っていましたが、見直してみたらラストシーン(犯人が自殺するシーン)は覚えていたので、見ていたのです。が、すっかり忘れていました。要は面白く無かったからですね。ヒッチコック作品は好みもありますが、出来不出来の波がありますね。
りゃんひさ
2020年05月12日 12:10
ぷ~太郎さん

ヒッチコック映画にも出来不出来はありますが、本作世評では水準レベルの評価かしらん。初めて見た時はかなり面白く感じたのですが、観る度に面白さが落ちていっています。