『モデルカップル』:40年以上経つと最新鋭未来都市も古臭くみえるねぇ @特別上映

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20世紀を代表する写真家ウィリアム・クラインが1976年に製作した映画『モデルカップル』、特別上映で鑑賞しました。
前置きなしで、さて、映画。

1970年代後半らしい、国営のマンション新都市建設中のパリの郊外。
未来省の指導により未来都市型の生活の研究・観察が進められていた。
箱モノはできたので、次は、中に住む人「中の人」。
研究対象のモデル・カップルとしてジャン=ミシェル(アンドレ・デュソリエ)とクーロディーヌ(アネモーネ)が選ばれる。
ふたりは、社会心理学者らしき研究員の監視の下、仕事や家事はもちろん、食事や性交まで細かなデータを収集され、その様子はテレビでも放映されることになった・・・

といったところから始まる物語で、いわゆるモルモット人間モノ(そんな言い方はないけど)。
『トゥルーマン・ショー』『エドTV』のようなメディア批判の映画かと想像していたけれど、そうではなかった。

1970年代の当時、フランスで進められていた未来都市計画をアイロニカルに批判したもので、「計画されている未来都市なんて非人間的なもの」といったところ。
都市の写真を撮り続けていたウィリアム・クラインにとっては、国策の未来都市は「お仕着せ」「不自由」「非人間的」に見えたことだろう。
「非人間的」な側面として、研究者たちをナチスドイツにオーバーラップしているようにもみえる。
名前がドイツ系、言語もドイツ語風に聞こえる(字幕がないのでわからないが)。

半分ぐらいまでは面白いのだけれど、後半、若い無頼集団(いわゆる非行少年少女たちのことです。劇中ではテロリストと呼ばれているが)が登場してからはハナシがグダグダになってしまう。
ま、実験研究も空中分解、未来都市も建設放棄みたいになってしまうから、内容には沿っているのだけれど。

なお、『パリよ、永遠に』の総領事ラウル・ノルドリンクや『奥さまは名探偵』シリーズでトミーを演じた名優アンドレ・デュソリエも、若い頃はケッタイな映画に出演していたのね、と微笑ましくなりました。

評価は★★★(3つ)としておきます。
モデルカップル2.jpg

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2020年映画鑑賞記録

新作:2020年度作品: 66本
 外国映画51本(うちDVDなど18本)
 日本映画15本(うちDVDなど 2本)

旧作:2020年以前の作品: 60本
 外国映画53本(うち劇場鑑賞 8本)←カウントアップ
 日本映画27本(うち劇場鑑賞 4本)
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