『勝利の朝』:タイトルは「朝顔の花のように、暁だけの儚い栄光」の意 @録り置きVTR

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キャサリン・ヘプバーン主演の1933年作品『勝利の朝』、録り置きVTRで鑑賞しました。
K・ヘプバーンは合計4度米国アカデミー賞主演女優賞を受賞していますが、この作品が1回目。
さて、映画。

バーモントの田舎町からニューヨークに出てきた女優志願のエヴァ・ラブレース(キャサリン・ヘプバーン)。
ブロードウェイの大物プロデューサー(アドルフ・マンジュー)の事務所で売り込みをかけるが門前払い。
ただし、巧みに居座り、事務所にやって来た名優に演技コーチを頼み、果ては若手劇作家(ダグラス・フェアバンクス・Jr)から端役をもらう・・・

といったところからはじまる物語で、その後、ひょんなことで若手劇作家の新作舞台のパーティへ誘われたエヴァは、多くの俳優たちがいるなかでシェイクスピアの一節を演じて喝采を浴びるとともに、泥酔して大物プロデューサーと一夜を共にすることになる。

K・ヘプバーンの演技の見どころはこのパーティの場面で、とにかく早口でまくし立てる長広舌と朗々としたシェイクスピアの一節、さらには、1930年代という早い時期にみせる女性の酔っ払い演技。
これが評価されての主演女優賞受賞でしょうね。
たぶん、サイレント期の人気女優は、これほど早口でセリフは言えなかっただろうし、可憐な娘役の女優は酔っ払い演技などは見せたくなかっただろうから。

酔っ払い演技はK・ヘプバーンの十八番でもあったようで、ことし初めにみた『フィラデルフィア物語』でもみせている。
4度のアカデミー賞主演女優賞受賞の大女優という印象が強い彼女だが、戦前は、一風変わった演技をするキワモノの演技派(または人気女優)、といったようなポジションだったかもしれません。

映画はその後、若手劇作家の乾坤の新作『黄金の枝』が開幕を迎えることになるが、主演の大物女優が直前でゴネて役を降りてしまい、困り果てたところに代役として連れてこられたのがエヴァ。
彼女は、この舞台で一躍脚光を浴びるが、その栄光も「朝顔の花のように、暁だけの儚い栄光」かもしれない。
なせならば、今回の舞台の衣装係も、そんな一瞬の儚い栄光を手にして消えて行った女優なのだから・・・というところで終わる。

物語的には、後の『イヴの総て』や『スタア誕生』のような物語のハシリのような作品なのだけれど、いかせん演出が平板で、K・ヘプバーンの演技以外に見どころがない。
相手役としてアドルフ・マンジューはまだしも、ダグラス・フェアバンクス・Jrには魅力がなく、映画としてはあまり面白味がなかったですね。

評価は★★☆(2つ半)としておきます。

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2021年映画鑑賞記録

新作:2021年度作品:34本
 外国映画20本(うちDVDなど 8本)
 日本映画14本(うちDVDなど 5本)

旧作:2021年以前の作品:68本
 外国映画43本(うち劇場鑑賞 4本)←カウントアップ
 日本映画25本(うち劇場鑑賞 5本)
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この記事へのコメント

ぷ~太郎
2021年08月18日 15:53
キャサリン・ヘプバーンの作品の中でも、これはどこが面白いんだかわからなかった作品ですね。おまけに何が言いたいのかもわからない。それほど作品的には価値がない。キャサリン・ヘプバーンも、往年の頬がこけた感じではなく、若いせいかまだ顔が丸いので、何となく変な感じがしましたね。
りゃんひさ
2021年08月18日 18:08
>ぷ~太郎さん

あ、ご覧になりましたか。
たしかに、どこが面白いんだか、いまとなっては不明です。この作品を評価していた時代背景はどうだったのかしらん、と思うわけで。
とにかく、キャサリン・ヘプバーンは、当初は、名優といよりキワモノだったのではないか、という印象が強く残りました。どこいらあたりから名優になったのかしらん? 集大成がコスチュームプレイの『冬のライオン』だったことはたしかだと思うのですが。