『ロング・ウェイ・ノース 地球のてっぺん』:故・高畑勲監督が称賛したのも納得、のジブリ的な描写の数々 @DVD

ロング・ウェイ・ノース.jpg

2019年秋にロードショウされたフランス・デンマーク合作のアニメーション『ロング・ウェイ・ノース 地球のてっぺん』、DVDで鑑賞しました。
8月中旬に観たまま、レビューを忘れていました。
レビューを忘れていたからといって、つまらなかったわけではありません。
さて、映画。

19世紀ロシアのサンクトペテルブルグで暮らす貴族の娘サーシャ。
冒険家である、大好きな祖父が北極新航路探検途中で消息を絶ってから1年が経過していた。
消息途絶後、捜索船は出たものの痕跡すら発見できず、祖父の名誉は失われていた。
そんなある日、祖父の部屋でメモを見つけたサーシャは、これまで探索船が出ていた航路が誤りであると確信し、単独、北極圏に向かうことを決意する・・・

といったところからはじまる物語で、中間色で彩られた画面構成は、日本のアニメの肌触りとはかなり異なります。
しかしながら、故・高畑勲監督が称賛し、DVDも「三鷹の森ジブリ美術館ライブラリー」のレーベルで出ているように、物語は、ジブリお得意の「女性の冒険」が描かれ、とっつきやすい。

映画は概ね3つのパートに分かれており、先に記した旅立ちまで物語、続いて、北極圏にほど近い港町でのエピソード、その後、冒険・探索の物語、なっています。

もっとも感心したのは(そして、ジブリっぽいと感じたのは)、中間にあたる港町のパート。

港町にたどり着き、船長と名乗る男と話をつけて船に乗り込む手はずを整えたサーシャだったが、その男は一等航海士の身分で、船長は彼の兄。
出航が繰り上げられたこともあって、サーシャは港に置き去りとなってしまいます。
そこへ救いの手を差し伸べる(助け舟を出す、ともいいますね)のが、食堂兼宿屋の女将。
ひと月働いて、件の船が戻ってくるのを待ちます。

これまで働いたことのサーシャの奮闘ぶりが、ジブリ的手法で簡潔に描かれていきます。

持ち上げることのできないジョッキの重さの表現、朝寝坊、もたもたと不格好な配膳のようす。
それらが、少しずつ解消され、出来るようになるのを、短いカットで繋いでいくさま。
ここが、ジブリ好きの琴線に触れないわけがありません。

ということで、無事、船に乗り込むことができたサーシャ。
船中でも、はじめは足手まとい扱いだったけれど、宿屋での経験を活かして、ものすごい勢いでジャガイモの皮をむいたり、キャビンでロープの結び方を覚えて、暴風の際に手助けをしたり(このときのサーシャの走るコース、いわゆる三角走りは、いかにもジブリ的)と、北極の氷の世界に到達するまでも、いい描写が続きます。

そして、ついに氷の世界に到達。
果たして、祖父の船は見つかるのでありましょうか?
続きは、本編でお楽しみください。

評価は★★★★(4つ)としておきます。

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2021年映画鑑賞記録

新作:2021年度作品:40本
 外国映画24本(うちDVDなど10本)
 日本映画16本(うちDVDなど 5本)

旧作:2021年以前の作品:70本
 外国映画45本(うち劇場鑑賞 4本)←カウントアップ
 日本映画25本(うち劇場鑑賞 5本)
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